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リンパ浮腫 [ひとこと養生記]

 乳がん、子宮がん、卵巣がんなどの手術を受けた人は、後遺症の「リンパ浮腫」に悩まされることがとても多い。

 がん病巣の近くのリンパ節を切除したことに伴って発症するもので、滞ったリンパ液が貯留するため、単なるむくみ(浮腫)とは異なる異常に大きな腫れが生じる。

 リンパ浮腫が進む前に、正しい知識と予防やケアの方法を、患者自身が習得しておくことがとても大切だ。

 大鵬薬品は、静岡県立静岡がんセンターとの共同研究ウェブサイト「がんと向きあって」に「がん手術後のリンパ浮腫」を公開した。

 同センター発行のDVDを基に、リンパ浮腫とはどのようなものか、なぜ起こるかという理論的説明から具体的なケア方法まで、上肢(腕)・下肢(脚)別に映像と音声を用いて紹介し、患者が自分ですぐできるように作られてある。

 同センターリハビリテーション科・田沼明部長のコメント。

「リンパ浮腫は、子宮がん、卵巣がんや乳がんなどの手術の後にしばしばみられますが、そのケアについての知識は十分広まっているとはいえません。

リンパ浮腫を改善させたり悪化を防いだりするためには正しくセルフケアをおこなうことが必要です。

病院や治療院などでの治療も有用ですが、日々の自宅でのケアが大変重要なのです。

正しいケアの方法は専門家に指導を受ける必要がありますが、その復習をする際にこのサイトを活用していただきたいと思います。
 
 当サイトでは、リンパ浮腫とはどのようなものか、またそのケア方法について文章とイラスト、映像や音声でわかりやすく解説しています。

手術を受けられた場所により、リンパ浮腫が発生する部位が異なります。

当サイトでは<上肢(腕)編>と<下肢(あし)編>と分けていますので、お悩みに応じてご覧下さい。
このコンテンツが皆さまの悩みを少しでも和らげることが出来ましたら幸いです。」

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インフル治療 [ひとこと養生記]

 インフル治療

 インフルエンザの治療は、ウイルスに直接作用する抗ウイルス薬が開発されるまでは、熱や頭痛などを解熱鎮痛剤で抑える対症療法しかなかった。

 いまは抗ウイルス薬が第一選択とされている。

 症状により解熱薬や抗生物質などが処方されることもある。

 抗生物質は、インフルエンザに合併する肺炎や気管支炎などの細菌感染に対する治療として用いられる。

 インフルエンザは、ある種の解熱剤と相性が悪く、脳炎・脳症、ライ症候群(脳症に似ているが、肝臓や腎臓などの障害を伴う)を誘発してしまうことがある。

 子どもの風邪・インフルエンザの解熱剤としては、アセトアミノフェンを成分とするもの以外は、原則的に使用しないことになっている。

 特に危険とされるのはアスピリン。

 子どもにアスピリンを飲ませてはいけない。

 ボルタレン(銀色の紙に包まれた坐薬)やポンタール(白く濁ったシロップ)も危ないといわれている。

 子どもに解熱剤を用いる際は医師や薬剤師に必ず確認し、大人や上の子の薬を使うのも避けるべきだ。

 抗インフル薬

 インフルエンザは、数日間で重症化しやすいから、早く適切な治療をしなければいけない。

 ウイルスに確実に到達し、増殖を抑える抗インフルウイルス薬が第一選択となる。

 よく知られているのはオセルタミビル(タミフル)とザナミビル(リレンザ)だが、2011年、10年ぶりにぺラミビル(ラピアクタ)という新薬が加わった。

 タミフルはカプセル剤を1日2回、5日間服用、リレンザは専用の吸入器を用い、やはり1日2回、5日間吸入する。

 ラピアクタは長時間作用型の注射薬だ。

 インフルエンザと診断されたその場で、医師による点滴(15分以上)が行われる。

 治療が1回で完結するわけだ。

 注射だから有効成分が直接血液中に入り患部に早く到達する。

 インフル治療は、医師の指示どおり薬をきちんと用いる「服薬順守」がとても大切だ。

 薬を飲み忘れたり、飲み残したりすると症状が悪化しやすいし、また、体内にウイルスが残っていると、周りの人にうつしてしまうことにもなる。

 そうした心配が要らないのが、ラピアクタの大きな利点だ。

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脳炎と脳症 [ひとこと養生記]

 インフルエンザのウイルスが直接、脳の中に入り込んで炎症を起こすのが、インフルエンザ脳炎だ。

 一方、脳症の場合、ウイルスは脳内には入っていない。

 ウイルスを攻撃する免疫細胞からサイトカイン(生理活性物質)が過剰に分泌され、血液中の物質が血管の外に漏れ出して、脳がむくみ、脳内の圧力が高まり、脳の働きが低下する。

 それがインフルエンザ脳症だ。

 脳炎も脳症も、急な発熱に続いて、けいれん発作、幻覚や幻聴、うわごと、呼んでも反応がないなどの意識障害が現れる。

 けいれん発作(ひきつけ)を伴うことも多い。早く適切な治療を受けないと命にかかわり、回復してもまひなどの後遺症が残る。

 日本小児科学会は、インフルエンザウイルスの感染が確認され、意識障害が半日~1日続いた場合を「インフルエンザ脳症」と定義している。

 呼びかけに答えず、けいれんが続き、意味不明の言動などの症状がみられた場合、迷わずただちに受診するよう呼びかけている。

 なぜか日本人の小児は脳症にかかりやすいという。
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インフル広がる [ひとこと養生記]

 インフルエンザの流行広がる 今季初の注意報レベルに (朝日新聞1月5日夕刊)

 インフルエンザの流行が広がっている。

 国立感染症研究所が5日発表した調査によると、全国約5千カ所の定点医療機関から報告された最新の1週間(昨年12月18~24日)の患者数は1カ所あたり12・87人に上った。

 自治体が注意報を発令する目安の10人を今季初めて超えた。

 昨季に比べて2週間早い。

 感染研によると、患者数は10週連続で増加。全国の推計患者数は約66万人で、前週から2倍近く増えた。全都道府県で前週を上回り、28都道県で注意報レベルを超えた。

 都道府県別では、1医療機関の患者数は宮崎が最も多く26・03人。

 長崎(25・57人)、岡山(25・19人)、山口(22・22人)、大分(20・95人)が続いた。

 中国や九州地方で特に多く、東京は13・93人、愛知は10・93人、大阪は9・55人だった。

 直近の5週間に検出されたウイルスは、2009年に新型として流行した型が最も多かった。

 未知のウイルス

 09年からの新型インフルエンザが、通常の季節性インフルエンザと大きく異なるのは、ウイルス性肺炎が高齢者や妊婦などのハイリスク層だけでなく、基礎疾患のない人にも発症している点だ。

「これからは先入観を持たず、ウイルス性肺炎の合併も常に念頭において、インフルエンザの治療を行う必要があるでしょう」と、呼吸器内科の専門医は注意を促している。

 一方、高齢者には新型インフルの感染者が少ないといわれた。

 それはスペイン風邪など20世紀前半に流行したウイルスの構造と同じだったからで、1918年以前に生まれた90歳以上(当時。現在は97歳)の人は、抗体を持っていることがわかった。

 これを裏返すと高齢者でも97歳以下の人(つまりほとんどすべての人)は安心できない。

 インフルウイルスは「新型」である限り人間にとって「未知のウイルス」なのだ。

 インフルエンザで最も気をつけなければならないのは、高齢者と小児だ。

 高齢者がインフルエンザにかかると、肺炎を併発しやすい。

 それにはインフルエンザウイルス自体が肺に広がるウイルス性肺炎と、肺炎球菌などインフルエンザウイルスとは無関係の細菌が肺に広がる細菌性肺炎がある。

 小児のインフル

 子どものインフルエンザはこじれやすい。体力や抵抗力が弱いからだ。

 子どものインフルにはこんな特徴がある。

 ①高熱が出る。

 いったん下がった熱が、半日か1日で再び高くなる「二峰性発熱」がみられる。

 ②約10%に熱性けいれん(ひきつけ)を伴う。

 ③呼吸器症状(気管支炎、肺炎、中耳炎など)、消化器症状(吐く、下痢など)、脳炎・脳症の合併率が高い。

 ④神経症状(意識障害、異常行動、うわごとなど)が現れやすい。

 とりわけ乳幼児は症状が急変し、重症化しやすい。

 高熱が続いて水分を飲めないと脱水を起こしやすい。

 手や足に痛みを訴え、歩けないようなときは筋肉炎を併発している恐れがある。

 いちばん怖いのは脳炎や脳症を発症することだ。

 国立感染症研究所のインフルエンザ脳症調査によると、季節性インフルの脳症は、0~4歳で発症する例が多く、新型インフルでは5~9歳が中心で、7歳が最も多かった。

 脳炎や脳症の最初の症状はひきつけのことが多い(ひきつけイコール脳炎・脳症ではないが)。

 すぐさま小児科へ─。
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生きがい健康論 [ひとこと養生記]

 肺炎のような感染症は、宿主─寄生体関係といって、病人の体そのもの(宿主)と、それに寄生する病原体との関係で成り立っている。

 高齢者の肺炎の死亡率が高いのは、寄生体(ウイルスや細菌)の側に問題があるのではなく、その人の体のほうの要因による。

 肺炎を乗り切った人と、死亡した人を調べた臨床報告「老年者の肺炎100例」を見ると、亡くなった人たちには、

 ①脱水症状のある人

 ②腎臓や肝臓の機能が低下した人

 ③意識障害(意識がもうろうとなる)が出た人

 がとても多い。

 だから肺炎だけを治療の目標にするのではなく、全身状態をよくしなければ肺炎は治らない。

 肺炎を防ぎ・治すためには、要するに老化現象が進まないように日ごろから規則正しい活動的な生活をすること─と、老年学の大家は話した。

 「それにはやはりここ(と、頭を指して)が大事ですから、モチーフとなるのは精神活動でしょう。

 自分がどれだけ社会の一員として、あるいは家族のために生きているかという生きがい、それが全身の健康にも通じるのでしょう」

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うがいと深呼吸 [ひとこと養生記]

 肺炎は、風邪やインフルエンザのウイルスによるウイルス性肺炎もあるが、上気道(鼻から喉頭まで)の粘膜にくっついたウイルスのせいで、口の中の細菌が肺に入って起こる細菌性肺炎のほうがずっと多い。

 だから肺炎を防ぐには風邪をひかないことと、夜寝ている間に口の中の細菌が肺に入らないようにすることが肝心だ。

 健康な人が起きているときは、喉頭から5㌢下のほうには、ほとんど菌がいないが、眠っている間は、起きているときとは呼吸のしかたが変わるので、気道に陰圧(内部の圧力が外部より低い状態)が生じ、口の中の菌が気管にふっと吸い込まれてしまう。

 それを防ぐには、寝る前に歯をみがき、うがいをし、口の中を無菌状態にするのが第一のポイントだ。

 顔をあおむけて喉の奥まで洗ううがいを3回やれば口の中も、喉頭もほとんどきれいになる。

 第二のポイントは深呼吸だ。
 
 深呼吸で肺を十分ふくらませると気管がリラックスし、肺がまんべんなく活動する。

 ある呼吸器内科の専門医は、「おやつ代わりに深呼吸を─」と話した。


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高齢者の肺炎 [ひとこと養生記]

 肺炎の症状は、熱が出る。
 
 ときには高熱が出て寒けが起こる。

  せきやたんが出る。

 胸が痛い。

 風邪と似ているところもあるが、胸が痛いという点が違う。

 だから熱が高くて、胸が痛いと、医師は肺炎を疑う。

 ところが、高齢者の肺炎では、そうした症状がなかなか出ない。

 なにかとてもだるいとという体の倦怠(けんたい)感と食欲がないというだけの症状で肺炎だった例が30%ぐらいある。

 そのため発見が遅れて、治療が後手になるのが、高齢者の肺炎を重くする理由の一つになっている。
 
 高齢者の肺炎の症状が出にくいのは、体の反応が弱いからだ。

 年をとると特に痛みの感覚が鈍くなる。

 肺炎だけではなく、高齢者の心筋梗塞は痛みのないことが少なくない。

 高齢者の肺炎は、高熱も出ない。

 せいぜい37度台の微熱のような熱が出る程度だ。

 要するに体の反応が鈍いので発病がはっきりしない。

 しかし、それは病気の進行がゆっくりだということではなく、病気自体は進行している。

 お年寄りがぐったりしているようなときは、ぜひ早めにお医者さんへ─。

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隠れ1位 [ひとこと養生記]

 抗生物質ができて、肺炎で亡くなる人はずいぶん減った。

にもかかわらず、肺炎は、がん、心臓病に次ぐ日本人の死因3位であり、高齢者の場合、病理解剖で死亡の直接の原因を調べると、肺炎が最も多い。

 例えば脳卒中で倒れて入院治療中に亡くなったが、実は肺炎を併発し、そのために死亡したといった例がとても多く、高齢者の死因の隠れ1位といわれる。 

 肺炎は依然、極めて危険な病気なのだ。

 肺炎を防ぐには、どうしたらいいか。まず第一に風邪をひかないこと。

 常識的なことだが、なるべく人ごみに出ないようにする。

 外出のさいは寒くない服装をし、マスクをする。

 帰宅したらうがいをし、手を洗う。

 栄養のバランスのいい食事をして、睡眠を十分とる。

 もし風邪をひいても全身の状態がよければ、普通の風邪ですんで肺炎にはならない。

 普段から健康に気を配って体調を整えておくことが大切だ。

 もう一つ、肺の健康のために大切なことは深呼吸だ。

 普通の呼吸では、肺が完全にはふくらまない。

 朝晩、日中、思いつくたびに深呼吸を─。

 呼吸器内科の名医は言った。

 「おやつ代わりに深呼吸を!」
 

タグ:肺炎 深呼吸
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肺と肺炎 [健康]

 風邪・インフルエンザの本格的流行が始まっている。

  いちばん心配なのは肺炎を併発することだ。

「肺炎は老人に安らかな死をもたらす最後の友だ」と言ったのは、近代内科学の父、ウイリアム・オスラーだが、ま、いずれはそれを望むとしても、なるべくならずーっと先延ばしにしたいものだ。

 肺の最も大切な役目は、空気の中の酸素を血液中に取り入れ、血液中の炭酸ガスを吐き出すことだが、吸い込む空気の中には病原菌がいっぱい混じっている。

 そこへもってきて肺には、全身から心臓に戻った、汚れた(栄養豊富な)血液が、そのまま入ってくる。病原菌の繁殖にはもってこいの環境だ。

 繁殖し始めた病原菌を追い出そうと、白血球など体の防衛軍が集まってきて、戦争(炎症)が起こるのが、肺炎だ。

 エックス線写真にはそこは真っ白に映る。
 
 が、ごく初期の肺炎はエックス線にはまだ影が出ない。

 聴診器のほうがよくわかると練達の内科医は言う。

 「慣れた医者は、聴診器で肺の中の小さな特異な雑音をキャッチし、素早く病変を見つけます」

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新年の歌 [日記・雑感]

♪ 年の始めのためしとて
終なき世のめでたさを
松竹たてて門ごとに
祝う今日こそ楽しけれ。
昔、尋常小学校(後に国民学校)の児童だったときの元日の朝は、一張羅の服を着て登校し、モーニングコート白手袋の校長先生がおごそかに読む「教育勅語」を、頭を垂れて聞き、この「一月一日」の歌を斉唱した。
昔も今も、正月は全国的におめでたい日だから、一茶は「元日や上々吉の浅黄空」と詠み、
啄木は
何となく
今年はよい事あるごとし
元日の朝晴れて風無し
と歌った。
新年来り
門松は白く光れり。
道路みな霜に凍りて
冬の凛烈(りんれつ)たる寒気の中
地球はその週暦を新たにするか。
─は萩原朔太郎だ。(詩集『氷島』所収「新年」の冒頭の一節)
そして『万葉集』全20巻4516首の最終の一首。
新(あらた)しき年の始の初春の 今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)
─新春の雪が降り積もるようにめでたいこともいよいよ積み重なれよ。
作者の大伴家持は、このとき因幡の国守だった。


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