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新年の歌 [日記・雑感]

♪ 年の始めのためしとて
終なき世のめでたさを
松竹たてて門ごとに
祝う今日こそ楽しけれ。
昔、尋常小学校(後に国民学校)の児童だったときの元日の朝は、一張羅の服を着て登校し、モーニングコート白手袋の校長先生がおごそかに読む「教育勅語」を、頭を垂れて聞き、この「一月一日」の歌を斉唱した。
昔も今も、正月は全国的におめでたい日だから、一茶は「元日や上々吉の浅黄空」と詠み、
啄木は
何となく
今年はよい事あるごとし
元日の朝晴れて風無し
と歌った。
新年来り
門松は白く光れり。
道路みな霜に凍りて
冬の凛烈(りんれつ)たる寒気の中
地球はその週暦を新たにするか。
─は萩原朔太郎だ。(詩集『氷島』所収「新年」の冒頭の一節)
そして『万葉集』全20巻4516首の最終の一首。
新(あらた)しき年の始の初春の 今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)
─新春の雪が降り積もるようにめでたいこともいよいよ積み重なれよ。
作者の大伴家持は、このとき因幡の国守だった。


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