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風邪はホントに「万病のもと」か? [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(25) 

風邪はホントに「万病のもと」か?

「風邪は万病のもと」ということわざは、中国明時代の『円機活法』という書物のなかの、「風者百病之始」から出たものらしい。

だから「風邪は百病のもと」ともいう。

百病といい、万病といっても、この「百」や「万」は、百貨店や万年筆の百や万と同じ。

風邪は非常に多くのさまざまな病気の原因になるといっているわけだ。

それはホントか? 

ホントでもあるし、ウソでもある。

アメリカの疫学調査だが、ある地域社会の全疾患の発生数の約70%は風邪で、住民1人当たり年に7回、風邪をひき、そのうち2~3回は市販の薬を服用、病・医院で受診したのは1回だった、と報告されている。

ちょっとした鼻風邪なども勘定に入れると、日本人のばあいもだいたいこんなものだろう。

風邪はいわゆるコモン・ディジーズ(ありふれた病気)の最たるものである。

であるのに、もしもあらゆる風邪が万病のもとになるとしたら、世の中そこらじゅう病人だらけになってしまうだろう。

そんなことはない。

だれでも7回ひいた風邪は、7回ともなんの余病を併発することもなく治るのが普通だ。

多分、ほとんど100%に近い症例において、風邪は万病のもとでは、ない。

では、風邪からほかの病気になることはないのかというと、それはあるのである。

いちばん多いのは肺炎を併発する例だ。

とくに乳幼児と老人の風邪は肺炎に進展しやすい。

中耳炎を起こす例もある。

風邪のウイルスや細菌が、鼻をかんだりしたとき、のどから耳に通じる耳管をくぐりぬけて、中耳を汚染するためだ。

まれに脳炎や脳症を引き起こすこともある。

脳炎は、ウイルスが直接、脳の中に入り込んで起こる。

脳症は、ウイルスは脳内に入らなくても、サイトカイン(免疫細胞がウイルスを攻撃するために出すいろいろなたんぱく質)による反応で起こる。
ライ症候群という子どもの病気も、風邪やインフルエンザ、水ぼうそうなどウイルス性疾患のあと発症する。

原因はわかっていないが、解熱鎮痛薬のアスピリンが疑われている。子どもにアスピリンを飲ませてはいけない。

風邪で体力が低下したため、それまで潜在していた病気が出てくることもある。

療養中の病気はてきめんに悪化する。

病人に風邪をひかせないのは、看護の基本である。

初発症状が風邪によく似ている病気が、風邪と間違えられることもある。

はしか、溶連菌感染症、百日ぜき、ジフテリア、急性肝炎、結核などだ。

数日でおさまらない風邪や、風邪にしてはちょっとヘンだな、と思ったら、風邪の余病か、あるいは風邪に似た症状で始まる別の病気を疑って、医師の診察を受けるようにしたい。

なお、厚生労働省が毎冬、キャンペーンしているように、

「インフルエンザは風邪ではありません」。

風邪の熱は37度ぐらいで、症状も軽い。

インフルエンザはいきなり38度以上の熱が出て、のどの痛みやせき、頭痛、倦怠感、筋肉痛など激しい全身症状が出る。

「やられた!」と感じたらすぐ医者へ!

ところで、風邪をひくかどうか、ひいても、軽くすむかどうかは、主としてそのとき、その人のウイルスに対する抵抗力で決まる。

すきっ腹のときや寝不足のときに寒い目にあうと、風邪をひきやすい。

3食きちんと食べて、毎夜よく眠ること。

ひいてしまったときの注意もこれと同じ。

風邪の最良の治療法は安静から始まる。

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「酒は百薬の長」の虚実 [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(24)  

「酒は百薬の長」の虚実

酒に関する名言、格言の類を集めたものを走り読みして気になったことがある。

それは日本人にはどうも否定的な酒観?の持ち主が多いようだということだ。

なにかよほど酒にひどい目に合わされたのか、恨みつらみが言外ににじみ出ている感じなのだ。

例を挙げるとこんなふうである。
「一杯は人、酒を飲み、二杯は酒、酒を飲み、三杯は酒、人を飲む」(千利休)

「好んで酒を飲むべからず。固辞しがたくとも微醺(びくん)にして止むべし」(松尾芭蕉)

「酒を多く飲んで飯を少なく食う人は命短し」(貝原益軒)

「百薬の長とはいえど、万の病は酒よりこそ起これ」(吉田兼好)

ただ、一方にはこんな人もいる。

将棋の升田幸三さんの生前、面接取材した際、医者にかかっても薬はめったに飲んだことがないとおっしゃる。

「どうしてですか?」

「医者がくれるのは一薬だが、わしは毎日、百薬の長を飲んどる」
大いに笑わせてもらったが、適量の酒はまさにしかり、である。

「酒の十徳」を挙げてみよう。

①気持ちのイライラを鎮め、心を安らかにする精神安定剤。

②憂うつな気分を浮き立たせ、心を陽気にする抗うつ剤。

③胃液の分泌を促す食欲亢進剤。

④眠りを誘う催眠剤。

⑤善玉コレステロールのHDLを増やし動脈硬化を防ぐ心臓病の予防薬。

⑥血圧を下げる降圧剤。

⑦尿の出をよくし、尿路結石を防ぐ利尿剤。

⑧発汗を促し風邪を治す解熱剤(例=たまご酒)。

⑨脳を刺激し意識を回復させる気付け薬。

⑩セックスをつよくする催淫剤。

まさに百薬の長、これほど多彩な薬理作用をもつ薬はほかにはないだろう。

急いでヤボなつけたしをするが、こうした酒の薬効は、適量を守ったときにのみ得られる。

飲み過ぎると逆効果、命取りになりかねない。

適量とはどれくらいか?

「1日1単位」、多くても「2単位」が限度と、心臓病や肝臓病の専門医は異口同音に注意している。

1単位(純アルコール換算20g)は、ビール=中びん1本、日本酒=1合、ウイスキー=ダブル1杯、焼酎=0.6合、ワイン=1/4本、缶チューハイ=1.5缶といったところ。

適量の酒が、心臓病、脳梗塞のリスクを有意に下げることは、世界各地で行われたさまざまな疫学調査によって実証されている。

だが、だからといって、もともと酒に弱い人が無理して飲むのはNG、バカげている。

酒(アルコール)は、体に入ると肝臓で分解処理される。

そのさい必要な酵素が3種類あるのだが、日本人などモンゴロイト(黄色人種)の約40%は、そのなかの1種類ALDH2の活性が弱いか、欠けている。

そのため少量のアルコールでも悪酔いしやすい。酒に強いか、弱いかは、これで決まる。

酒をすこし飲んだだけで、たちまち顔が赤くなり、胸がドキドキする人は、ALDH2が欠損していると考えてマチガイない。
そういう人は、たとえ社長命令でも一気飲みなんて絶対やってはいけない。

「酔いに十の損あり」と古人も教えている。

─てな、わけで、「酒は百薬の長」は、ホントであり、ウソでもある。

このようにまったく一筋縄ではいかないのが、酒の酒たるところだろう。
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柿と酒のやや複雑な関係 [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(23) 

柿と酒のやや複雑な関係

師走12月、忘年会の月は、肝臓受難の月である。

「悪酔い・二日酔いを防ぐ上手な酒の飲み方」といった記事が散見される月でもある。

そんな記事にはもしかしたら、

「酒を飲む前に柿やミカンなど果物を食べておけば悪酔いしない」などと書いてあるかもしれない。

この助言、酒にある程度以上強い人に対してならホントだが、酒に弱い人に対してはウソになる。

まずいことに、そういう助言を忠実に実行しがちなのは、弱い人のほうだから、余計なことをしたばっかりに余計ひどい目に遭うことになりかねない。

「酔い覚ましには柿を食えばよい」とは、昔から言われていて、これはホントのことだ。

柿がいいのならミカンやリンゴだっていいのではないか、と思う人もあるだろう。

それもまあけっこうである。

柿やミカンやリンゴなどの果物が酔い覚ましに効いたり、悪酔いを防いだりするのは、それらに多く含まれている果糖にアルコールを分解する酵素の活性を強める働きがあり、タンニン(柿にはとくに多い)やビタミンCにはアセトアルデヒドを分解する酵素の活性を強める働きがあるからだ。

アセトアルデヒドというのは、アルコールが分解されてできる毒性の強い物質である。

体内に入った酒(アルコール)は、肝臓でまずADH(アルコール脱水素酵素)やMEOS(ミクロゾーム酸化系)という酵素によって分解されてアセトアルデヒドになる。

次に、ALDH(アルデヒド脱水素酵素)という酵素の働きで、アセトアルデヒドが無害の酢酸に変わる。

そして最後に、酢酸が炭酸ガスと水に分解されて、体から出ていき、アルコールの旅は終わる。

こう見てくると、アルコールの代謝がスムーズにいくかどうか―言い換えると、悪酔いや二日酔いをするか、しないか―は、一群の酵素の働きにかかっていることが、わかる。

一つずつ順番に見ていくと―、

ADHはだれもがだいたい同じように持っている。

MEOSは、ADHの補助的な働きをするのだが、アルコールを飲むことで肝臓のなかで増加し、活性が強くなる。

酒飲みのキャリアが重なるのにつれて酒に強くなる一つの理由は、この酵素が増加するからだろう。

そして三つ目のALDH。これがアルコール代謝の最も重要なカギをにぎっている酵素だ。

というのは、ALDHがその代謝を受け持つアセトアルデヒドこそ、悪酔い・二日酔いの元凶だからだ。

ALDHには1型(ALDH1)と2型(ALDH2)という二つのタイプがある。

ALDH1は、だいぶ飲んで血液中のアセトアルデヒドが高濃度になったとき、ようやく働き始める後発型の酵素である。

ALDH2は、飲み始めの低濃度のときからよく働き、アセトアルデヒドを次から次へ酢酸に分解する。

酒に強い人は、ALDHの1型も2型も両方持っている。

酒に弱い人は、1型しか持っていない。

飲み始めから働く2型がないから、酒をちょっと飲んだだけでもアセトアルデヒドがたまってしまい、顔が赤くなり、胸がドキドキしたりする。

日本人など黄色人種の半数は、ALDHの2型が遺伝的に欠損している。

つまり酒に弱い体質に生まれついている。

酒を飲むと顔が真っ赤になる症状をオリエンタル・フラッシュと呼ぶのは、そういうわけである。
―というところで柿(果物)の話に戻る。

酒を飲む前や飲んでいるときに果物を食べると、そのなかの果糖がADHの活性を強くし、アルコールを分解する働きが促進され、アセトアルデヒドがそれだけ早くできる。

ところが、そのアセトアルデヒドを次々に処理していくALDHの2型がないと、アセトアルデヒドはどんどんふえていく。

果物を食べたために悪酔いの度合いがさらにひどくなる。

実際、ALDH2の欠損者では、酒を飲む前に果糖を摂取したときと、そうでないときとでは、アセトアルデヒドの血中濃度の上昇速度が明らかに異なることが実験的に確かめられている。

だから酒に弱い人が果物を食べるのなら、酒を飲んだあと(アルコールがすっかりアセトアルデヒドに分解されたころ)だと、タンニンやビタミンCのALDHの活性を高める作用が期待できる。

酒の前の果物は人によってはNG、酒のあとの果物はだれでもグー。そういうわけです。

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茶腹も一時の効用 [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(22)  

茶腹も一時の効用

昼近く、あるいは夕方近く、小腹が空くことがある。

めしにするには少し時間が早すぎる

「茶腹も一時(いっとき)、お茶でも飲んでしのいでおこうか」

てなことを、むかしの人は言ったらしい。

いや、いまの人だって言ってるのではないか? おれが聞かないだけで―。

ともあれ、字引きを見てみよう。

「茶腹も一時 茶だけでも飲めば、一時は空腹をしのぐことができる。わずかばかりのものでも一時しのぎになる。」(『広辞苑』)

『ことわざ辞典』には、

「【参考】湯腹も一時 松の木柱も三年」とある

「腐りやすい松の木の柱でも三年くらいはもつということから、どんなものでも役に立つというたとえ」だそう。なるほど。

茶の話に戻る。

「お茶は薬」といわれるほど、茶にはさまざまな効能がある。

だが、淹(い)れ方、飲み方を間違えると、せっかくの薬理作用が裏目にはたらいてしまう。

緑茶のさわやかな渋みをつくるのは、タンニンの仲間のカテキンという化学成分だ。

殺菌力があり、血管を収縮させたり、体液の分泌を抑えたりする収斂(しゅうれん)作用がある。
また、お茶やコーヒーに多く含まれるカフェインには疲労回復の作用もある。

しかし、胃の中に何も入ってないときの高濃度のカテキンやカフェインは、胃壁を荒らす。

「茶腹」に濃い茶を用いるのは禁物だ。

カテキンは、湯の温度が高いほど溶け出しやすい。

あまり熱い湯で淹れると、カテキンがどっさり溶け出て、収斂作用がきつくなり、胃液の分泌を妨げる。

消化不良を起こし、便秘になったりもする。

「宵越しの茶は飲むな」といわれるのも、理由は同じ。

前夜の飲み残しのお茶をそのままにしておくと、水分の中にカテキンがいっぱい溶け出す。

朝、そこへ湯を注ぎ足したものは、カテキンの濃縮液のようなものだ。

お茶を普通に淹れたとき、湯に溶け出すカテキンやカフェインの濃度は0.1%ほど。

これくらいのカテキンやカフェインは、胃壁を保護して、胃炎や胃潰瘍を防ぐ効果もあるという。

つまり、お茶は淹れ方しだいで毒にも薬にもなるわけだ。

とくに玉露のような上等のお茶には、熱い湯は合わない。

玉露のとろりとしたうま味は、テアニンなどアミノ酸の味なのだが、お茶のアミノ酸類は、低い温度のほうが溶けだしやすい。

だからいいお茶は、60度ぐらいのぬるめの湯でゆっくり出すのが、おいしく飲むこつだ

一方、番茶などにはアミノ酸が少ない。

うま味より渋味が売り物だから熱い湯でさっと淹れるのが、よい。

緑茶には、紅茶にはほとんど入ってないビタミンCが豊富に含まれている。

お茶1杯(200CC)のビタミンCの量は、番茶4㎎、煎茶8㎎、玉露20㍉㌘。

これはビタミンCの代名詞になっているレモン(1個中に45㍉㌘)にもヒケをとらない。

ただ、お茶の葉から湯へ溶け出すビタミンCは、1回目で70%、2回目で残りの30%。

3回目からはビタミンCのない出がらしとなる。

ところで、風邪の季節にぜひお勧めしたいのは「お茶のうがい」だ。

外出から帰ったときや、夜寝る前など、1日3~4回(多ければ多いほどよい)、生ぬるい緑茶か紅茶で、のどの奥までよく洗うようなうがいをすれば風邪をひかない。インフルエンザも防ぐ。

これは緑茶や紅茶に含まれるカテキンの仲間のエピガロカテキンガレートという物質が、生体の細胞に取りつくウイルスの働きを妨げるためである。

島村忠勝・昭和大学医学部教授(細菌学=現・名誉教授)が発見、実証した。

食中毒の季節には、食後のお茶を忘れてはならない。

やはり島村教授の実験では、緑茶1mlで1万個の0157を死滅させるという。

たくさん飲む必要はない。

湯のみ茶碗1杯に100mlは入る。食後1杯のお茶を飲むだけでじゅうぶんだそうだ。
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「胸焼けに重曹」は逆効果 [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(21)  

「胸焼けに重曹」は逆効果

焼き芋のうまい季節が到来した。

焼き芋や甘いもの、脂っこいものを食い過ぎると胸焼けがする。

このとき、重曹を一と匙、冷たい水で飲み下すと、たちまちスーッとおさまる。

子どものころ、祖母がそれをやっているのを見たことがある。

そのように「胸焼けにはソーダ」は、昔からよく知られている庶民的な健康常識だ。

だが、この「おばあさんの知恵」は、一見ホントみたいだが、ウソである。

たしかに重曹を飲むと、胸焼けの症状はたちまち解消される。

しかしその効果は一時的なものでしかない。

30分もすれば元に戻ってしまう。

なぜか?

胸焼けは、酸性の胃液が食道内に逆流するために起こる。

胃の中にアルカリ性の重曹(炭酸水素ナトリウム)が入ると、胃酸(胃液中の塩酸)と反応し、中和する。

胸焼けがしずまる。

ところが、中和によって二酸化炭素(炭酸ガス)が発生する(ゲップがでるのは、そのためだ)。

この炭酸ガスが刺激となって新たな胃酸が分泌される。

再生産された胃酸は食道へ逆流し、胸焼けが再発する。

「あれ? ソーダー、効かなかった。量が少なかった?」

と、もう一度、重曹を飲むと、また同じことがくり返される。

食道の炎症はさらに悪化する。

つまり、胸焼けの重曹服用は根本的な解消法にはならないばかりか、かえって症状を増悪させる。逆効果でしかない。

では、どうする?

牛乳を飲めばよい。

牛乳も同じように胃酸を中和するが、炭酸ガスは生じない。ゲップはでない。

細かな粒子となって胃壁に付着し、胃を保護する。

ただし、ごくごくと一気に飲むと、胃酸と一度に反応・凝固し、胃壁を保護する効果はえられない。

ゆっくり、唾液と混ざるような感じで飲むのがよい。

ところで、胸焼けにもいくつか種類がある。

焼き芋などを食べ過ぎたときの胸焼けは、糖質や脂質の過剰摂取によって胃酸の分泌促進が起こるためだ。

急いで食事をしたりしたときも、胸焼けがよく起こる。

食道の中の圧力が上がったり、食道の下部が押し広げられ、胃液が逆流しやすいからだ。

食べ物が食道内に入ると、正常では収縮波が食道にあらわれ、食べ物を胃のほうに向かって押し進める。

そうした食道の動きがうまく調節されず、収縮がくり返し起こっても先に進んでいかないことがある。

この場合も食べ物がつかえる感じと一緒に胸焼けが生じる。

高齢者ではこのような胸焼けがよくみられる。

病気の症状として起こる胸焼けも多い。

食道裂孔ヘルニア・逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍、食道けいれん症などだ。

精神的ストレスによる胸焼けもある。

大きな心配事があり、ものがのどを通らないときの胸やけが、それだ。

妊娠初期にみられる胸焼けには、このような精神的な面も関係しているようだ。

胸焼けがひんぱんに起こるときは消化器内科へ―。

余談。

呑酸嘈囃。なんのことだか、おわかりですか?

『広辞苑』によると、

呑酸(どんさん)は、

「酸味のある胃液が口腔内に逆流する現象。胃酸過多症などの一症状。げっぷ」である。

嘈囃(そうそう)は、本見出しではなく、「むねやけ」の項に

むねやけ【胸焼け・嘈囃】食道内に灼熱感の起こること。云々―。

と、空見出しとしてだけある。

―てなわけで、ゲップ、胸焼けの症状を、むかしのお医者さんは「呑酸嘈囃」とカルテに記した。

なお、同音類似語の「嘈嘈(そうそう)」は、「①声の調子のはやいさま。②声のさわがしいさま」のことである。


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血液型性格分類は心理的マジックだ [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(20)

血液型性格分類は心理的マジックだ

B型の私が冷めている次女の私を今日もつつき始める     (富山市)松田わこ
「朝日歌壇」=朝日新聞2015年9月13日掲載。

月曜の朝の小さなタノシミの一つは、朝日歌壇のなかに、松田梨子、松田わこ、の名をさがすことだ。

去年ぐらいまではほとんど毎週、姉妹どちらか(しばしばお二人とも)の名を見つけることができた。

明るいウイットに富む口語詠に微笑を誘われ心なごむひとときである。

昨春、梨子さんが高校へ、わこさんが中学へ進んで、このごろは梨子さんの作品にふれることが少なくなった。

高校生活、なにかと忙しく、作歌の時間が得られにくいのだろうか。

それはさておき―。

上掲の句から察するに、わこさんの血液型は「B型」で、心のなかに「次女」の「冷めている」性格が同居しているらしい。

このような血液型による性格分類は、いまや日本人のジョーシキになっている。

たとえば―、

「私、A型だから、生真面目で面白みのない女だって、よく言われるわ」とか、

「あいつ、B型なんで大ザッパで短絡的なところがあるんだよ」

なんてセリフは年中そこらじゅうで耳にする。

なんとなく(あるいは、けっこう)説得力があるように聞こえる。

だが、それはまことしやかなウソなのだ。

「血液型から性格が分かるとか、行動から血液型が当たるといった話に科学的根拠はありません」というのが、まともな専門家の一致した見解なのである。

血液型と性格が相関するという説は、1927(昭和2)年、古川竹二・東京女子高等師範学校(現・お茶の水女子大)教授の論文「血液型による気質の研究」に始まるとされる。

教授は、家族、同僚、学生らにアンケートし、「A型=おとなしい、心配性、B型=世話好き、陽気」などと分類した。

ざっと半世紀後の1971(昭和46)年、この古川学説をもとに、芸能人など有名人の例をたくさんあげて、俗受けする読み物に仕立てたのが、能見正比古著『血液型でわかる相性』である。

これが大ベストセラーになったのがきっかけで、血液型による性格分類が一般に広まった。

だからこれは日本人好みの「占い」のようなもので、その限りで話の種にする分には何ら不都合はない。

だが、これに確かな科学的根拠があるとして、例えば幼稚園で血液型別のクラス編成を行ったとか、企業の採用面接で特定の血液型は採用しないと言われた─となると、問題だ。

いわゆる「ブラッド・ハラスメント」(ブラハラ)の典型である。

ある会社の社長は、仕事の実績に血液型による指数をかけて、社員の賞与を決めている。

A型はもともと几帳面だから0.8、B型はマイペースなのに成果をあげられたから1.2倍……といった話を新聞で読んで、

「B型はトクだなあ」と笑ったことがある。

しかし、同じ成果を上げて賞与に格差がつくのは不公平だ。

当人にとっては笑いごとではない。

なぜ、この社長は、「仕事には血液型など関係ないんだな」と気づかないのだろう。

血液型性格診断なんて偽科学だといわれても、「でも、自分の場合は当たっている」と思う人は多いだろう。

その理由は、心理学では「バーナム効果」という理論で説明されている。

これは、誰にでも当てはまるようなあいまいで一般的な性格を記した文章を、自分だけに合った正確なものだと思い込む心理現象のことだ。

アメリカの心理学者フォアラーは、心理学専攻の学生に「性格診断テスト」を行い、回答を無視して、すべての学生に同文の「診断結果」を示した。

そして、それが「よく当たっている」と思う場合は5、「比較的当たっている」場合は4、と評価するように求めた。

学生たちはその「正確な診断結果」に驚き、全員が5ないし4と答えた。

フォアラーが用いた「診断結果」は、スタンド売りされている新聞の占星術欄から星座を無視して、適当に抜き出してつなぎ合わせたものだった。

なお、バーナムとは、「地上最大のショー」などさまざまな興行を成功させた、アメリカの有名な興行師。

バーナム効果は、彼の「誰にでも当てはまる要点がある」ということばにちなむものだそう。
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耳と寿命は無関係 [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(19) 

耳と寿命は無関係


私事だが、私は10年前にほとんど全聾同然の重度難聴になった。

「ミンツン(聾を意味する屋久島方言。ミン=耳)になったよ」といったら、「目でなくてよかったな」といわれたり、「耳が遠くなると長生きするそうだよ」と慰められたりした。

目と耳とどちらがより重要か。これは一概にはいえない。

視力には、感覚・知覚・認知のすべてが反映され、人間は外部情報のほとんどを目から収集しており、その割合は約80%にもなるといわれる。

一方、聴力の欠如は人間関係をいちじるしく希薄にする。人の肉声(話)を聞くことができないことが、どれほど寂しいものか、なった者でなければわからないだろう。

「目が見えないことは、人と物を切り離す。耳が聴こえないことは、人と人を切り離す」と、カントがいっているそうだ。

なるほど、目、耳、どちらを選ぶ? という問いを突き詰めると、物か? 人か? の二者択一、人それぞれの価値観を問うことに通じることになるようだ。つまり一概にはいえないってわけ。

─と、書いて、いま、目を閉じて全盲の状態をつくってみて、これが死ぬまでつづくのかと想像したら、怖くなった。

ミンツンのほうがまだしも救いがあるなと思い、わが精神性の低さを自覚したしだい。

さて、本題の「耳が遠くなると長生き」だが、これ、ホントか? ウソか?

まるっきりウソ、ナンセンスな俗説である。

難聴は伝音難聴と感音難聴に大別される。

前者は、外耳から中耳までの音を伝える働きが障害された場合に起こる。

後者は、内耳から大脳までの音を感じる神経系が壊れる。

内耳は、耳の奥にある体の中で最も硬い骨に囲まれている。

そこの蝸牛(かぎゅう)と呼ばれるカタツムリのような形の器官に、有毛細胞という毛の生えた細胞がびっしり並んでいる。

この有毛細胞の壁に収縮たんぱく(プレスチン)という物質があり、音の振動が伝わると、伸び縮みしてその刺激を脳へ伝える。

蝸牛の中にひしめき合うように生えている有毛細胞は、生まれたときから減り始めて、けっして再生しない。

だから年をとるにつれてだんだん耳が遠くなるのは(個人差はあるが)、だれも避けられない。いわゆる老人性難聴である。

昔、「人生50年」といわれた短命時代には、老人性難聴が起こるまで長生きする人はごく少なかった。

結果、長生きした人はみんな耳が遠かった。

その原因と結果が逆立ちして、「耳が遠くなると長生きする」という俗説が生まれ、信じられるようになったわけだ。

いまや「人生80年」どころか「90年」の時代になりかけている。

だれもが避けられぬ加齢性難聴の進行を抑えるにはどうしたらよいか。

小川郁・慶応大教授(耳鼻咽喉科)らは、10年以上前から「イヤー・フード」の実験的研究を続けていて、抗酸化物質が難聴の進行を抑えることを実証した。

一口に抗酸化物質といっても、フィトケミカル、カロテノイド、ポリフェノール、ビタミン、CoQ10などさまざま。

これを多く含む抗酸化食品となると、とてもここには挙げきれない。
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「小さく産んで─」は迷信 [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(18)  

「小さく産んで─」は迷信

妊娠出産は、女性の生涯最大のイベントの一つだから、古来、虚実ごちゃまぜ(虚のほうがずっと多い)のさまざまな民間療法的助言がいわれてきた。

そのなかでもっともよく知られているのが、「小さく産んで大きく育てよ」である。

赤ちゃんが大きすぎると、産道につかえて難産になる。小さな赤ちゃんだとらくに出てくる。

そこで臨月にはなるべく体を動かし、赤ちゃんの発育を抑えたほうがよい─というのである。
このもっともらしい助言にはウソが二つある。

①母体が動こうが動くまいが、そんなこととは関係なく、赤ちゃんは大きくなる。胎児は自律的に成長していく生命なのだから─。

②お産のときは、ふだんは緊張している産道がやわらかくなって、児頭が通れるくらい骨盤腔いっぱいに広がる。

狭骨盤のような病的な骨盤でない限り、赤ちゃんが大きすぎてつかえるなどということはない。

お産の重い軽いは、胎児の大小には関係なく、陣痛(子宮筋肉の収縮)の大小に左右される。
胎児が正常の発育をして大きいと、陣痛も大きく、安産である。

胎児の発育が悪く小さいと、微弱陣痛のためにお産が長引き、難産になる。

それなのに、「小さく産んで…」の前時代的迷信がいまも信じられているのだろうか。

赤ちゃんがだんだん小さくなっているのだ。

厚生労働省の乳幼児身体発育調査によると、赤ちゃんが最も大きかったのは、1980年。

男児の出生時体重は平均3230㌘、女児のそれは平均3160㌘だった。

以来、年ごとに小さくなり続けて2010年には男の子が平均2980㌘、女の子が平均2910㌘。

どちらも250㌘減った

背景に、若い女性のスリム化と、少子化で初産の割合がふえたことがある、という。

低体重の女性が妊娠すると、低体重児を出産する傾向があり、その子が成長すると生活習慣病になりやすい。

ヨーロッパで栄養状態が悪かった1930~40年の新生児を追跡調査したデータから導かれた仮説だ。

近年の日本の調査研究でもそのことが実証されている。

名古屋大の玉腰浩司教授(公衆衛生学)らの調査(35~66歳の男女約3100人)によると、出生時の体重が2500~3000㌘のグループは高血圧(最高140以上、最低90以上)の比率が26.1%で、3000~3500㌘は22.8%、3500㌘以上は19.4%─と、出生時体重が少ないほど、高血圧の割合が高い傾向がみられた。

新潟大医歯学総合病院の内山聖院長(小児科)や菊池透小児科講師らの調査では、出生時体重が軽いほど、インスリンの働きが弱いなど糖尿病になるリスクが高かった。

このように、小さく産まれた低体重児は、将来の生活習慣病の予備群になりやすい。

半面、妊娠中に体重がふえ過ぎる「妊娠肥満」にも問題がある。

妊娠糖尿病や妊娠高血圧症(妊娠中毒症)のリスクが高くなりやすい。

妊娠による体重増加は、体格による個人差はあるが、一般的には7~10キロ程度が望ましい。

妊娠中に大切なのは、適切・適量の食事と適切な運動を続けること。
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柿が赤くなると医者は青くなる [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(17)  

柿が赤くなると医者は青くなる

このことわざの意味を、鈴木・広田編『故事ことわざ辞典』は、

「晩秋は健康な季節で病人が少ないこと」としているが、それだけでは説明不足だと思う。

秋の収穫期の最中には、多少、体のぐあいがわるくても医者に行くどころではないという生活背景とか、柿の栄養価への称揚も含まれているのではないか。

同類のことわざに、

「柚(ゆ)が色付くと医者が青くなる」

「蜜柑(みかん)が赤くなれば医者は青くなる」

「秋刀魚(さんま)が出ると按摩(あんま)が引っ込む」などがある。

柿も柚子(ゆず)も蜜柑も栄養面の特徴はよく似ていて、ビタミンAとC、そしてカリウムが多い。

ビタミンAは、眼、呼吸器、皮膚、髪などの健康を保つうえで欠かせない。

ビタミンCは、皮膚や歯ぐきの出血を治し、風邪などの感染症を防ぎ、きれいな肌をつくる。

発がん物質ニトロソアミンの生成を抑える。

カリウムは、血圧を下げる。体の老廃物を排出する。

サンマで特記しなければならないのは、多価不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)の含有量が豊富なことだ。

EPAは、血管の中で血液が固まる血栓症を防ぎ、心血管系疾患(心筋梗塞、脳梗塞)のリスクをへらす。

DHAは、脳の記憶学習中枢の構成物質で、知能向上、精神障害の緩和などのメリットが確かめられている。

DHAを与えたネズミの学習能力が向上した実験などにもとづき、「魚を食べると頭がよくなる」といわれる。

ま、医者やマッサージ師の出番がなくなるかどうかはともかく、カキ、ミカン、ユズ、サンマ、それぞれいずれもスグレモノ食品であることは間違いない。

ところで、江戸中期の俳人、横井也有作とされる(ホントはそうではないようだが)「健康十訓」というものがある。

①少肉多菜。②少塩多酢。③少糖多果。④少食多齟(そ=噛む)。⑤少衣多浴。⑥少車多歩。⑦少煩多眠。⑧少忿(ふん=怒る)多笑。⑨少言多行。⑩少欲多施。

いちいち、ごもっとも。ビタミンやミネラル、EPAだのDHAだのは知らなくても、現代栄養学、生理学、精神医学その他にちゃんと通じている。見事というほかない。

ただ一つ、注文をつけておくと、多果(果物を多く食べる)が過ぎると、果糖の過剰摂取になる。

果物の過食が原因のNASH(非アルコール性脂肪肝)が少なくないと、専門医が注意している。

実りの秋。食卓が豊かになる。

柿ばかりか、牡蠣(かき)も一段とうまさを増す。

食欲の秋にうかれていると、糖尿病やメタボ傾向の人は、検査データに青くなる

現代人のことわざとしては、

「柿が赤くなると患者が青くなる」としたほうがよいようだ。
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「食品添加物=危険」に潜む危険 [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(16)  

「食品添加物=危険」に潜む危険


「神さまと肉屋だけがソーセージの中身を知っている」ということわざが、スウェーデンにあるそうだ。

ソーセージに限らず、いまどきそんな中身のハッキリしない食品があれば、神さまより先に、消費者という王様が黙ってはいまい。

たちまちネットで叩かれ、不買運動が展開されるだろう。

消費者が食品の中身について強い関心をもつのは正しいことであり、望ましいことである。

だが、そのためにときに偏った風潮が導き出されるのは、問題だ。

その最も大きな一例が、世間に広がる食品添加物に対する否定的風潮だろう。

あらゆる食品添加物を危険視し、「無添加」の表示があれば、安全だと判断する。

そこに危険な落とし穴がある。

食品添加物といえば、まず真っ先に挙げられるのは、亜硝酸ナトリウムとソルビン酸だ。

亜硝酸ナトリウムはハムやソーセージの発色(あの淡い紅色)と防腐の目的でつかわれている。

亜硝酸ナトリウム自体もわりと強い毒性をもっているうえ、肉の成分(2級アミンというたんぱく質の成分)と反応して、発がん物質のニトロソアミンをつくる。

ソルビン酸は世界で最も多くの種類の食品に用いられる保存料で、カビや酵母の発育を抑える作用が強く、抗菌作用も強いが、動物実験で毒性と発がん性が確かめられている。

そこで亜硝酸ナトリウムやソルビン酸を用いない「無添加ハム」などが、一部でもてはやされている。
だがこれはまかり間違うと、じつに危険きわまりないことなのである。

亜硝酸ナトリウムやソルビン酸を用いないために、そうしたハムなどの保存期間中に繁殖するボツリヌス菌は、それによって食中毒を起こした人の50%は死亡するという恐ろしい細菌だからだ。

だからアメリカではハム・ソーセージ類には亜硝酸ナトリウムの添加を義務づけている。

日本でも非加熱のソーセージには添加が義務づけられている。

食品添加物は、食品衛生法に基づいて厚生労働省が指定した物質が「指定添加物」としてリスト化されており、このリストにないものは使えない。

現在、指定されているのは、447品目。

むろん亜硝酸ナトリウムやソルビン酸も入っている。

厚労省は、動物実験などのデータをもとに、人が一生その食品添加物を毎日食べ続けたとしても健康への影響がみられない量「ADI(1日摂取許容量)」を設定、この値を超えないように、食品への使用基準を定めている。

実際にはないが、もしADI値最大限度の亜硝酸ナトリウムを添加したとしても、ハムやソーセージにできるニトロソアミンは2PPB(PPBはPPMの1000分の1、すなわち10億分の1の濃度を表す単位)以下だという。

まあ、仮に毎日ごはん代わりにハムを食べ続けたとしても、それだけではがんになることはあり得ない。ADIとはそういうことなのである。

死亡率50%のボツリヌス菌と、濃度10億分の2のニトロソアミンと、どちらがコワイか、よーくかんがえてみよう。

無益な用心をするたとえを「羹(あつもの)にこりて鱠(なます)を吹く」というが、極端な食品添加物排斥論者には、アツモノにこりたことがないのにナマスを吹いている人が多いようだ。

むろん使わずにすむ添加物なら使わないにこしたことはないが、日本人の食費の約6割が加工食品でそのほとんどに添加物が含まれている。

小さな欠点をあげつらって大きな害を招いてはならない。

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