SSブログ

酒は共犯 [健康雑談]

  酒は共犯

 昔は、肝臓病の「主犯」はたいてい酒と見なされた。

 いまは肝臓病の7割以上は肝炎ウイルス由来のもので、肝がんの原因の8割はC型肝炎とわかっている。

 肝臓に余分な脂肪がたまる脂肪肝も、昔はもっぱら酒の飲み過ぎとされた。

 アルコール性脂肪肝炎(ASH=アッシュ)と呼ばれる。

 いまは飲酒歴がないのに肝硬変や肝がんに進展する非アルコール性脂肪肝炎(NASH=ナッシュ)が問題になっている。

 では、多くの肝臓病に関して、酒は無罪なのか?

 残念ながらどうもそうではないようだ。

 米国立保健研究所(NIH)は、酒の飲み過ぎがC型肝炎を発症させたり、病状を悪化させたりすることが実験で確かめられたと発表している。

 C型肝炎ウイルスに感染した肝細胞にアルコールを加えると、特殊なたんぱく質の遺伝子が活性化し、ウイルスの増殖が起こり、肝炎が発症する。

 また、C型肝炎の治療に使われるインターフェロンの働きをアルコールが妨げることもわかった。

 酒は重大な共犯といわねばならない。

 肝炎ウイルス検査が陽性であったら、C型肝炎はもとよりB型肝炎の人も禁酒すべきだ。「お酒を常習的に飲んでいる人は、症状がなくても定期的に検査を受けてください。酒でいためた肝臓は、酒をやめれば回復します」。

 肝臓病の専門医、栗原毅先生(栗原クリニック東京日本橋院長、前慶応義塾大学特任教授)の言葉である。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

肝炎のABC芝居なんきん ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。