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健康雑談 肺血栓塞栓症 [健康雑談]

「エコノミークラス症候群」は俗称で、正しい病名は「肺血栓塞栓症」。

 長時間、同じ姿勢をとることで足の静脈にできた血栓(深部静脈血栓症)が、血管を流れて肺に運ばれ、肺の動脈に詰まる病気である。

「エコノミークラス症候群」という名前は、2000年のシドニー五輪を取材した英国人女性記者が、ロンドン到着直後に死亡したことをきっかけに広まった。

 が、ビジネスやファーストクラスの乗客にも起こっているし、新幹線や長距離バスなどでの発症例もある。

 関連学会は「ロングフライト血栓症」「旅行者血栓症」を提唱、いまはそう呼ばれることも多い。

 しかし実際は、それよりも日常生活の中や手術・出産などの入院中の発症率のほうが高い。

 欧米では虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、脳血管障害(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血)と並ぶ3大血管疾患とされている。

 日本麻酔科学会の調査(09年)によると、学会認定1155施設での年間発症数は427例で67人が死亡した。
 飛行機での発症率の約100倍も高い。

 どんな人に発症しやすいのか。「肥満や脂質異常症、糖尿病、寝たきりの人に発症しやすい傾向はあるが、健康な人も含め、だれにでも起きる危険性はある」と専門家は警告している。

 全身麻酔をして数時間かかるような大手術なら、消化器外科、心臓外科、整形外科、婦人科などあらゆる分野の手術で、年齢に関係なく起こりうる。

 特に発症リスクが高いのは、ひざや股関節など下肢の手術。

 ギプスが取れて、歩き始めたとたん、胸痛や息苦しさを訴えて倒れる例がままみられるそうだ。

 手術後の発症を防ぐための弾性ストッキングの着用やマッサージなどは、多くの病院で行われている。抗血栓薬も2種類ある。

 それでも完全に血栓を予防し、肺塞栓症を防げる保証はない。

 抗血栓薬を用いれば止血が難しくなる面もあり、出血の危険性が高い人には使用できない。医療者まかせでなく、寝ているときは足を高いところに置く。足首を前後に動かし回すなど自力の対策も欠かせない。
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