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ひとこと養生噺(40)子宮内膜症 [健康]

 春・子宮 

 春にはホルモンの分泌が盛んになる。

 そのため多くの動物や人間では性的活動の再来・亢進がみられる。

 ホルモンの分泌異常による障害が生じることもある。

 ─と、フランスの気象病理学者は述べ、そのことを「春のホルモン発症」と名づけ、典型的症状として女性の生理不順や子宮内膜症を挙げています。

「《春のホルモン発症》ともいうべきものがあり、大部分の動物や人間において性的活動の再来に証拠だてられる内分泌の異常活動である。婦人科学では、脳下垂体の生殖腺刺激素Aの過多による卵巣濾胞の異常な持続が原因となり無月経症が起こってその次には子宮内膜の肥大を伴う子宮出血が交代に起こる」(エミール・デュオ「気候と人間」=文庫クセジュ)。

 これはあまりにも古い医学の浅見でしかない。

「子宮内膜症はそんな単純・皮相な病気ではない」と、専門医はきっぱり否定しています。

 子宮内膜症は、子宮の内膜によく似た組織が、子宮以外の場所で増殖する病気です。

 好発部位(よくできるところ)は骨盤内で、卵巣、腹膜、ダグラス窩(子宮と直腸の間にあるくぼみ)、仙骨子宮靭帯(子宮を支えている靭帯の一つ)などです。

 血豆のような赤いブツブツがいっぱいできて、それが子宮内膜と同じようにホルモンの影響を受けて、月経の時期に出血します。

 正常な月経は、正しい出口(膣)を通って出ますが、出口のないドロドロした血液が、無理やり組織の間に排出されることになるので、激しい痛みが生じます。

 この月経時の下腹部痛をはじめ、過多月経のレバー状の塊(月経の量が異常に多く、血液がレバーのような塊になる)、月経時以外の下腹部痛、腰痛、排便痛、性交痛、腹部膨満感、疲労感、頭痛、下痢、肩こり…挙げていけばきりがないほどいっぱいあります

 推定患者数は100万人とも300万人とも─。

 つらい孤独な苦しみに耐えている人へ、日本子宮内膜症協会(JEMA)のホームページを訪ねることをお勧めします。

「こんにちは、やっと出会えましたね。もうあなたは一人ではありません」。

 力強い優しい言葉が迎えてくれます。

 電話相談は、06-6718-4789または06-6764-4344

 木曜の18時~~20時。

 電話をかける前の大切な心得、二つ。

「病歴・治療歴、ホルモン剤を使っていない時の最近の月経の様子などもお聞きするので、整理してからおかけ下さい。」

「ただし、JEMAホームページを知って相談番号を知り、その日や数日でかけてきても、JEMAの説明があまり理解できず、仮に1時間相談しても有効な相談にはなりません(他の人の時間を奪っていることにもなる)。

 やはり、自分が閉経までつきあう慢性疾患ですから、事前にJEMAのホームページや本などで基礎知識を得ましょう。」
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