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最後の元老、西園寺公望の健康法 [ひとこと養生記]

 一少、三多

 最後の元老、公爵・西園寺公望は、山県有朋没後、ただ一人の元老として内閣首班の奏薦に当たった。政界の大御所だった。

 老年の矍鑠たる生活ぶりでも知られた。

 人にその健康法を問われると、少食、多動、多休、多接の「一少、三多」であると答えるのが常であった。

 少食は腹八分目、多動は活発な運動、多休は十分な休養、多接は豊かな性的接触の意。

 この一少三多、韓国に古くから伝わる心身養生の教えらしい。

 真偽のほどは知らないが、元老は、91歳の没年(昭和15年)に至るまで毎夜、うら若い女性の裸体を左右に置いて就寝した。そんなゴシップが残っている。

「われわれ、とてもそんなマネはできませんので……」

とはおっしゃらなかったけれど、これをアレンジした「一無、二少、三多」を勧めるのは、

池田義雄・日本生活習慣病予防協会理事長(元東京慈恵医大健康医学科教授)。

 一無は、禁煙と、喫煙習慣をつくらないための禁煙教育。

 たばこは、肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患=慢性気管支炎、肺気腫)の最大の原因であるばかりでなく、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)や糖尿病も悪化させる。

 二少は、少食と少飲。

 少食は節食と読み替えてもよい。

 糖質、たんぱく質、脂質の三大栄養素のバランスのとれた適量摂取と、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを適切に摂取する。

 少飲はもちろん少酒。

 日本酒換算で1日1合程度の酒ならまさに「百薬の長」。

 健康を増進し、寿命を延ばす確かな効果が認められている。

 三多の多動と多休は、西園寺公と同じ。

 自分に合った適度な運動と質のよい休養。

「運動は、歩行を中心とした有酸素運動、筋力トレーニング、体操やストレッチングなどを組み合わせて、1日1時間。

 休養は、1日6時間以上の睡眠を中心にストレスの解消と疲労の蓄積を防ぐようにします」と、池田理事長。

 そして、多接。
「多くの人・事・物に接するなかでよい趣味をはぐくみ、常に創造的な生活を実践し、心の健康をはかるようにしましょう」

 池田さんは、肥満と糖尿病の専門医だった。

 慈恵医大の教授時代、この一無、二少、三多を、糖尿病患者の基本的な生活スタイルとして勧めた。

 が、これは糖尿病患者のみならず、すべての人の健康生活の基本でもあるとも言っている。

「糖尿病の人の生活療法は、じつは健康なライフスタイルそのものですから、糖尿病を防ぎ・治すための生活は、万人共通の最良の養生法でもあるわけです」

 1月23日は「一無、二少、三多の日」。

「全国生活習慣病予防月間2018」がスタートします!
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