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一怒一老 [雑感小文]

 出典は知らないが「一怒一老・一笑一若」という成句がある。

 怒れば年をとり、笑えば若くなる。

 つまり怒りは体に悪い、笑いは健康によいというのだろう。

 大脳生理学者も「不快感、怒り、恐れはいわば戦時体制の心構え」と言っている。(時実利彦著『人間であること』岩波新書)

 怒ると、自律神経の一つの「戦時用」の交感神経系が緊張し、心臓の拍動が激しくなり、血管が収縮し、血圧が上がり、気管支が拡張し、瞳孔が開き、消化液の分泌が減少し、肝臓から糖分が血中に流れ出て燃やされる…というように体内で「さまざまな戦闘状況」が展開される。

 結果、体力を消耗し、胃が痛くなったりもする。

「素問霊枢(そもんれいすう)」という東洋医学の古典には、

「怒れば肝を害し、おびゆれば心を害し、憂うれば肺を害し、考えれば胃を害す」とあるそうだ。

 心身症やストレス性の病気の原理を言い当てた言葉といえるだろう。

 とはいえ、人間、怒るべきときは断固、怒らねばならぬ。

 思い切り怒ったら、強い酒のあとに水を飲むように親しい人と笑い合おう。

 笑いは怒りの解毒剤だ。 

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