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健康雑談(3)ムンテラ [健康雑談]

ムンテラvsパターナリズム

 どうしたら「いじめ」や「非行」や「不登校」をなくすことができるか。

「子どもの話をよく聞く。とことん聞く。すべてはそこからだ。それが問題解決の第一歩だ

 友人の中学教師はそう言った。

 医療についても同じようなことがいえるのではないか。

 医者の業界用語に「ムンテラ」というのがある。

 広い意味の治療の目的で患者に用いる言葉(説明、説得、挨拶など)のことで、一説ではドイツ語のムント(mund=口)とテラピー(therapie=治療)をくっつけた略語だ、とか。ドイツ語にはそんな成語はないそうだ。和製の造語だろう。

 患者受けのいい医師を、「彼はムンテラがうまいから…」と評したりする。むろんほめているのではない。

 だが、えらそうな威張り顔や不機嫌な仏頂面に診てもらうよりは、ムンテラ上手の先生のほうが、病人の気持ちはずっと安らぐ。

 そのうえさらにこちらの訴えを丁寧に熱心に聞いてもらえたら、それだけで病気が半分ぐらい治ったような気もする。いうならへーレン(horen=聞く)テラピーだ。

 それはインフォームド・コンセントの前提条件でもあるだろう。

 インフォームド・コンセント【infomed consent】医学的処置や治療に先立って,それを承諾し選択するのに必要な情報を医師から受ける権利。医療における人権尊重上重要な概念として各国に普及。(『広辞苑』第六版)

 でも、この国における「普及」はなんだかまだ表面的でしかないなあ、と感じさせられることが、まま、ある。

 それどころか、依然、昔ながらのパターナリズムむきだしの強圧的なセンセイに出会うことさえある。

 パターナリズム【paternalism】相手の利益のためには、本人の意向にかかわりなく、生活や行動に干渉し制限を加えるべきであるとする考え方。親と子、上司と部下、医者と患者との関係などに見られる。(『広辞苑』第六版)

「相手の利益」のためではなく、「自分の利益」「自分の面子」「自我の誇示」などをもっぱらとするご仁もときにおられる。困ったものだ。
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