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最後の大問題 [エッセイ]

 体の具合が悪いとき、すぐ医者に行く人と、なかなか行こうとしない人がある(当方もその一人だ)。

 風邪ぐらいだったら大抵それで大丈夫だ。

 問題は、おかしな症状がえんえんと続くときだ。

 ぐずぐず思い惑っているうちに病気が進んでしまうことがある。

 ある病気の自覚症状が出始めてから、医療機関を受診するまでを「病悩期間」というが、むろんこれは短いほどよい。

 早く見つけて早く治すのが、医療の原則だ。

 しかし人間も生きものだから、必ず命尽きる日が来る。

 それにどう対するか。

 人生最後の大問題だ。

 こんな話を聞いた。

 ある精神科の老大家の健康状態がすぐれない。

 家族や弟子たちが診療を受けるよう勧めたが、

「まぁ、もうトシだからね。あちこち悪くもなるさ。放っとけばそのうち治るだろう」。

 だが、かえってひどくなるばかり......。

 どうか病院へ──とお願いしたら、先生、

「いや、いいよ、放っとけばそのうち死ぬだろう」。

 人間の器が違うのは百も承知だが、願わくばそんなふうに達観して逝きたいものだ。

 ──というところで、いま、ふと浮かんだパロディ......。

 ♪この世と、あの世のあいだには

 暗くて広い川がある

 だれでも渡れる川なれど

 エンヤコリャ あわてて舟こぐな

 スロー エンド スロー

 スロー エンド スロー 

 ゆっくりと行け 

 スロー スロー

 ──いや、ちっとも面白くないなあ。

 どなたか、直してくだされ。

 人はみな不思議の国から生まれきて 不思議の国へおさらばさらば 工藤直太郎
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