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少年の夏・老年の夏 [健康短信]

 暑い! 暑い! 暑い!

 1年中で平均して最も気温が高いのは7月20日から8月10日ごろだというが、気分的に暑さを最もつらく感じるのは7月のうちだ。
 
 体がまだ暑熱に慣れきっていないからだ。

 汗腺の働きが十分発達するためにも、血液中の水分が増えて汗を出やすくするためにも、あるいはホルモンのバランスを夏型に替えるためにも、また体のリズムを夏型に切り替えるのにも、少なくとも2週間はかかる。

 青年は体力があるからこの環境の変化に十分対応できるし、回復も早い。
  
 高齢者はそうはいかない。

 体力、免疫力、体をいつも同じ健康な状態に保っておくためのホメオスタシス(恒常性維持)の機能など、みな低下しているからだ。

 同じ暑さでも、若者と老人では体の受けるダメージの大きさが違うのだから無理をしてはいけない。

 ゲートボールなど日中の運動はほどほどに......。

 といっても、あまり体を動かさないのも考えもの。

 体力が落ちるし、夜の寝つきも悪くなる。早朝や夕方に庭仕事をしたり、軽い運動をしよう。

 日中の外出には日傘や帽子をお忘れなく。水分摂取も大切だ。
 
 児童待望の夏休みが始まった。

 夢のようにおぼろな遠い記憶だが、自分の子どものころを振り返ってみても、1年中で最も楽しい季節が夏休みだった。

 夏休みは、子どもの心と体を鍛える絶好の季節だが、思いがけぬけがをしたり、体調を崩してしまうことも少なくない。

 危険な遊びをしない、危険な場所に入らない、小さい子どもたちだけで川や海へ行かない―といったことをよく言い聞かせよう。

 暑い日に外で遊ぶときは必ず帽子をかぶる。

 カンカン照りの下で走り回っていて、頭痛、めまい、脱力感などを訴える子がいたら、軽い熱中症(日射病)にかかったのだ。
 
 日陰の涼しいところに2時間くらい寝かせると、じきに治る。

 水分の補給が大切だが、うすい塩水かトマトジュース、スポーツドリンクなど食塩の入った飲み物を飲ませるといい。

 汗をたくさんかくと、体内の塩分が失われるからだ。

 ほどよく冷えていたほうが、体への吸収率がいい。

 昼間は運動して体を十分動かし、夜はぐっすり眠って体を十分に休める。

 その釣り合いが丈夫な体をつくる必要条件だ。

 なつやすみ・五つの注意

 夏休みの子どもが、食中毒や下痢を起こさないようにと、学校食事研究会がまとめたのが、「なつやすみ・五つの注意」だ。

 な=生ものに注意。7~9月は一年中で最も食中毒が多い季節。

 原因食品別にみると、1位が調理済みの複合調理食品で、2位が魚介類。

 この二つで半分以上を占める。

 調理済み食品と魚の生ものにはくれぐれもご注意。

 あやしいと思ったら食べるのをやめるか、火を通すなどする。

 つ=冷たい飲みものの飲み過ぎに注意。

 暑い日にはとかく冷たいジュース類を飲み過ぎて、食事の量が少なくなり、栄養のバランスを崩す恐れがある。

 や=夜食に気をつけよう。

 夏休みは花火、ぼん踊り、映画会など夜の行事も多く、つい遅い時間に夜食を取りがち。

 夜ふかし、夜食は害のみあって益なし。

 す=好き嫌いをなくそう。親子の接触が多い夏休みは偏食をなおす絶好の機会だ。

 み=三日坊主をなくそう。

 夏休みは、子どもが自分で計画を立て、実践し、よい習慣を身につけたい時期。

 例えば、ふだん朝食抜きの子は「朝ご飯しっかり」の目標を立て毎日実行することで習慣化する。

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