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突然死、急性死を防ごう [医学・医療短信]

突然死、急性死

 大杉漣さんの突然の訃報を信じがたい思いで聞いたのは、2月の寒い日だった。

 TVドラマのロケ先で仲間たちと夕食を共にし、ホテルの部屋へ戻ったところで、急に腹痛が生じた。

 タクシーで救急病院に搬送されたが、すでに重体、「治療が間に合わない」といわれた。

 急性心不全だった。

 驚き、悲しむひまもないほどの突然死だった。

 突然死とは、体の具合がおかしくなってから24時間以内の病死で、同じく発病後1週間以内の病死が急性死だ。
 
 その二大原因が、虚血性心疾患(主に心筋梗塞)と、脳血管障害(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)だ。

 しかし、突然死、急性死といっても、けっしてある日突然に、または急性に発症するわけではない。

 必ず何日も前から前兆が現れることが確認されている。

 脳血管障害の場合、多い順に、

 ①頭痛、眼痛、顔面痛。
 ②首の痛み・こり、肩こり。
 ③めまい、ふらつき、耳鳴り―の症状が出る。

 脳梗塞では、一時的な手足のまひ(片側の手足がしびれ、物を取り落としたりする)、言語障害(ろれつが回らない)、視力障害(片側のものがみえなくなる半盲)などのTIA(一過性脳虚血発作)を起こす割合が高い。

 こうした症状があったら短時間に消えても安心せず、専門医に診てもらうべきだ。

 虚血性心疾患は、心臓の血管(冠状動脈)が狭くなったり詰まったりして、血行が悪くなる病気。

 虚血とは血液が不足するといった意味だ。

 運動したときなど一時的に血行が悪くなる狭心症と、血管のどこかが詰まってしまう心筋梗塞がある。

 突然死、急性死に結びつくのは心筋梗塞のほうだ。

 心筋梗塞の前ぶれ症状は、

 ①息切れ・呼吸困難。
 ②胸や背中の痛み。
 ③動悸(どうき)・脈の乱れ。
 ④手足が動かない―など。

 なかには、「ろれつが回らない」という脳梗塞の前ぶれ発作のような症状を起こした翌日、心臓発作で倒れた人もいる。

 東洋医学では、舌と心臓とは密接な関係があり、舌の動きが悪ければ心臓にも異常が生じているという。

 ともあれ、最初はちょっとした症状なのだが、突然死・急性死の兆候である場合が少なくない。

 そうした兆候を軽視せず、専門医を受診、治療を受けていれば、突然の死を未然に防ぐことができる。

 働き盛りの突然死・急性死は、日ごろ体力自慢で、がんばり屋の人に多いという。

 おかしい? と感じたらすぐ病院へ!
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