加熱式たばこはノープロブレムか? [ひとこと養生記]
加熱式たばこのharm reductionは証明されていない
喫煙量をわずかに減らしても有意義な健康上の利益はもたらされず、一方でたばこと電子たばこ(わが国ではニコチン入りの電子たばこは発売されていない)あるいは加熱式たばこの二重使用は心血管リスクを上昇させる。
「harm reduction(害の軽減)」というキーワードを使って加熱式たばこの販売を促進すべきではない。
さらに"電子たばこは禁煙率を低下させる"と主張し、"より安全である"と銘打ったたばこ製品(加熱式たばこやニコチン入りの電子たばこ)のマーケティング手法は、若い世代をニコチン依存症に導いてしまう可能性が高い。
安全な喫煙レベルというものは存在しない。
リスク低減商品と銘打った加熱式たばこに変更すれば長期的な冠動脈疾患や脳卒中の健康被害のリスクがほとんどなくなる、または完全になくなると勘違いすべきではない。
わが国ではニコチン入りの電子たばこの発売は認可されていないため、加熱式たばこが相次いで発売されている。
すなわち、わが国は加熱式たばこの実験場となっていると考えられる。
米国では米食品医薬品局(FDA)が加熱式たばこを認可しておらず、FDA科学諮問委員会は、IQOSが紙巻たばこ喫煙より害が少ないというフィリップモリスの主張を5対4で否定した。
禁煙のポイント
正しい禁煙法と禁煙でやってはいけないことを以下に示す。
正しい禁煙方法
①期日を決めて一気に禁煙を実行する。完全に禁煙する
②ある程度の禁断症状(ニコチン離脱症状)を覚悟する
③吸いやすい「行動」をやめる
④吸いやすい「環境」をつくらない
⑤吸いたくなったら「代わりの行動」を取る
⑥自力でできない場合は禁煙補助薬を使用(禁煙外来)
禁煙でやってはいけないこと
①だんだんと減らそうとすること
②軽いたばこに変えること
③加熱式たばこ・電子たばこに変えること
④「1本くらいなら」と甘く見ること
能動喫煙も受動喫煙も安全なレベルは存在しないことが証明されている。
健康のためには禁煙は必須である。
受動喫煙も軽い喫煙の別の形態であることも考えて受動喫煙防止法を早期に成立させる必要がある。
(医学誌『Medical Tribune』より。筆者・橋本 洋一郎)
喫煙量をわずかに減らしても有意義な健康上の利益はもたらされず、一方でたばこと電子たばこ(わが国ではニコチン入りの電子たばこは発売されていない)あるいは加熱式たばこの二重使用は心血管リスクを上昇させる。
「harm reduction(害の軽減)」というキーワードを使って加熱式たばこの販売を促進すべきではない。
さらに"電子たばこは禁煙率を低下させる"と主張し、"より安全である"と銘打ったたばこ製品(加熱式たばこやニコチン入りの電子たばこ)のマーケティング手法は、若い世代をニコチン依存症に導いてしまう可能性が高い。
安全な喫煙レベルというものは存在しない。
リスク低減商品と銘打った加熱式たばこに変更すれば長期的な冠動脈疾患や脳卒中の健康被害のリスクがほとんどなくなる、または完全になくなると勘違いすべきではない。
わが国ではニコチン入りの電子たばこの発売は認可されていないため、加熱式たばこが相次いで発売されている。
すなわち、わが国は加熱式たばこの実験場となっていると考えられる。
米国では米食品医薬品局(FDA)が加熱式たばこを認可しておらず、FDA科学諮問委員会は、IQOSが紙巻たばこ喫煙より害が少ないというフィリップモリスの主張を5対4で否定した。
禁煙のポイント
正しい禁煙法と禁煙でやってはいけないことを以下に示す。
正しい禁煙方法
①期日を決めて一気に禁煙を実行する。完全に禁煙する
②ある程度の禁断症状(ニコチン離脱症状)を覚悟する
③吸いやすい「行動」をやめる
④吸いやすい「環境」をつくらない
⑤吸いたくなったら「代わりの行動」を取る
⑥自力でできない場合は禁煙補助薬を使用(禁煙外来)
禁煙でやってはいけないこと
①だんだんと減らそうとすること
②軽いたばこに変えること
③加熱式たばこ・電子たばこに変えること
④「1本くらいなら」と甘く見ること
能動喫煙も受動喫煙も安全なレベルは存在しないことが証明されている。
健康のためには禁煙は必須である。
受動喫煙も軽い喫煙の別の形態であることも考えて受動喫煙防止法を早期に成立させる必要がある。
(医学誌『Medical Tribune』より。筆者・橋本 洋一郎)