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腰みがき [ひとこと養生記]

 腰みがき

 近年の研究で、腰痛の大半を占める非特異的腰痛(慢性腰痛症)は、体幹筋(背骨を支える筋肉)の機能不全によることがわかりました。

 現代生活には体幹筋を甘やかし、腰部の負担を増大させる環境要因があふれています。

 体幹筋の機能を回復する最良の方法は、能動的治療法(運動療法)です。

 運動療法は、「患者が自分自身の体を使い、能動的に行う運動によって、障害を改善し、さらに機能を上げる治療手段」と定義されています。

 ひらたく一言でいえば、体を動かして腰痛を治そうというわけです。

 たとえば、車を使わず歩いて買い物に行く、デスクワークの途中で席を立って大きな背伸びをするなどの生活行動も、広い意味での運動療法です。

それを意識的に行うために、日本整形外科学会が作成したのが「腰みがき10カ条」

毎日の「歯みがき」と同じように、腰のケア(姿勢と運動)を生活の中に習慣づけて、腰痛を防ぎ・治そうという勧めです。

①背筋を伸ばす。

②おなかに力を入れる(立ち姿勢のとき)

③お尻をすぼめる(同)。

④ひざを軽く曲げる(同)。

⑤椅子には深く腰かけ、机に近づく。

⑥ひざを曲げて寝る。

⑦うつぶせで寝ない。

⑧ひざを曲げて荷物を持ち上げる。

⑨急に体をひねらない。

⑩毎日かかさず運動を。

─今日から早速どうぞ!
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腰が痛い! [ひとこと養生記]

腰が痛い!

年をとるにつれて起こってくる体の故障でいちばん多いのが、腰痛です。

厚生労働省の国民生活基礎調査の有訴率(自覚症状を訴える人の割合)を見ても、男性では1位、女性では肩こりに次ぐ2位が、腰痛です。

 腰痛の背後には、骨に転移したがん、化膿性脊椎炎などの感染症、圧迫骨折などが隠れていることがあります。

 しかし、そうした原因を特定できる「特異的腰痛」は、腰痛全体の15%以下です。

 整形外科医が日常的に診ている(つまり多くの人が訴える)腰痛の85%以上は、原因がよくわからない「非特異的腰痛」です。

 ぎっくり腰のような「急性腰痛症」に対して、いつからともなく始まって長く続く腰痛を「慢性腰痛症」といいますが、非特異的腰痛とほぼ同じです。

 非特異的腰痛の治療は、手術をしない「保存療法」が原則で、薬物療法と理学療法に分かれます。

 薬物療法には、消炎鎮痛薬、筋弛緩薬、抗うつ薬などが用いられます。

 物理療法には、腰を温めるホットパック、弱い電流の刺激、超音波の温熱、レーザー光の照射などで、痛みや炎症をやわらげる方法などがあります。

 これまでの保存療法は、そうした受け身の治療=受動的治療法でしたが、近年注目されているのは、患者さん自身が行う能動的治療法の「腰みがき」です。
「腰みがき」については明日ご紹介します。
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