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子どもの食中毒、外食か、自宅か、 [医学・医療短信]

子どもの食中毒、外食が自宅の2倍
 米全国調査

 食中毒は食物中の細菌またはウイルスによって引き起こされるが、細菌やウイルスはしばしば人を介して食品に移り、それらに適した温度の環境で増殖する。

 米国では年間7,500万人超に影響を及ぼしている。

 米・ミシガン大学C.モット子供病院が行った「小児の健康に関する全国調査」によると、子を持つ親の約10人に1人が、腐敗または汚染された食品により子供が食中毒を起こした経験があると回答。

 食中毒を起こした場所はレストランが自宅の2倍以上と多かったが、親は外食より自宅での安全対策に尽力していることが分かった。

 親の10人に1人が子供の食中毒を報告

 同調査は昨年(2017年)、ランダムに抽出された18歳以上の親を対象に行われた。

 調査の結果、11%が腐敗または汚染された食品により子供が食中毒を経験したと回答しており、18%は子供の体調不良が食中毒によるものかは不明と回答していた。

 子供が食中毒を経験した親のうち、原因はレストランでの外食によると考えている親が68%と最も多く、自宅(31%)、学校(21%)、友人の家(14%)、持ち寄り料理(11%)などが原因と考える親は少なかった。

 しかし、この結果と子供を食中毒から守るための親の行動は一致していなかった。

 食中毒の最も一般的な原因と考えられるレストランにおいて、食事の前に保健衛生調査の結果を確認した親は25%のみであった。

 一方、ほぼ同数の親(27%)は子供と持ち寄りディナーに参加する際に、卵やマヨネーズを含む料理を避けると答えていた。

 親は自宅での食品安全に対してさらに尽力していた。

 多くの親(87%)が食事の支度前に手を洗うと答えており、果物や野菜を洗うのは80%、冷凍食品の賞味(消費)期限を確認しているのは84%であった。

 また、冷凍食品が賞味期限を2日以上過ぎていた場合、57%がにおいや味で食べられるかどうか確認し、43%はそのまま捨てるとしていた。

 外食時には保健衛生調査の確認を

 今回の調査では、食中毒の原因は自宅と比べて外食が2倍超と多いにもかかわらず、親は自宅での食物の安全性には注意を払っても、外食については慎重でないことが分かった。

 同調査の共同ディレクターで同大学教授のGary L. Freed氏は「小児の食中毒はほとんどの場合、迅速に回復するが、一部のケースでは衰弱する。

 食中毒から小児を完全に守るのは不可能だが、腐敗または汚染された食物を摂取するリスクを減らすための対策はある」と述べている。

 食中毒の原因となる汚染は、食品の収穫から梱包、流通、調理などさまざまな段階で起こりうる。

 まな板を常に清潔に洗っておき、適切な温度で食品を保存し調理することが重要になる。

 同氏は「調理前に手を洗わないために感染する代表的な微生物は、A型肝炎ウイルス(HAV)である。

 しかし、1歳でHAVの予防接種が推奨されており、接種を受けていればほとんどのケースを防ぐことができる」と述べている。

 食中毒の症状は、汚染された食品の摂取後1時間〜3日で現れる。

 同氏は「食中毒の初期対策は、脱水症状を防ぐために多量の水を飲むこと。

 通常は軽症で済むが、米国では毎年複数の入院例、死亡例がある。

 原因食品の摂取後すぐに食中毒の症状を呈する場合もあり、特に免疫系が完全に発達していない幼児では、重大な合併症のリスクを高める可能性がある」と指摘。

「レストランでの保健衛生調査の確認や食品の調理・保管時の安全対策など、シンプルな予防策が家族の安全を守る」と述べている。

「MedicalTribune 」による
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