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意外! 問題! 緑内障! [健康小文]

 先年、6月7日の「緑内障を考える日」を前に、眼科医療製品メーカーの日本アルコン株式会社が実施した意識調査で。意外な(+憂慮すべき)実態が明らかになった。

 調査は、全国の40歳以上の男女360人を対象に、「一般層」「緑内障の疑いがある層」「緑内障患者層」の三つのグループに対しておこなわれた。

 緑内障は、現在、日本の中途失明原因の第1位、40歳以上の20人に1人の割合で発症している。

 ところが、一般層の約8割(79.2%)は、その事実を知らなかった。

 それどころか、そもそも「緑内障」という病気について、「まったく知らなかった」と「名前のみ知っていた」を合わせると、約4割(39.2%)にも達した。

 健康情報に最も深い関心をもっているはずの世代にして、この数字。ちょっと(どころか、大いに)意外であり、問題だと思う。

 そうした状況の反映なのだろう。

 現在、治療中の緑内障の患者のうち、自覚症状に気づき、自分から眼科を受診した人はわずか2割弱(18.3%)にすぎない。

 ほかの人たちが、緑内障と診断された主なきっかけは、「定期健診」が50.8%で、別の「眼の病気で通院、指摘された」が17.5%である。

 このことは、緑内障が自分では気づきにくい病気であることと、健診の有用性を強く示唆している。

 緑内障の専門医、桑山泰明・福島アイクリニック院長の解説。

「緑内障は、視神経が傷み、視野が狭くなっていく病気です。

 視神経はおよそ100万本の細い神経線維でできていて、その数が減るにつれて見えない部分が広がっていきます。

 初期は自覚症状に乏しく、なかなか気づかないことが多いため、受診が遅れ、症状が進んでしまうことがよくあります。

 実際、緑内障患者さんのうち、治療を受けている人は1割程度といわれ、残りの9割の人は未発見のまま放置されている潜在患者さんです。

 緑内障には、眼圧が高い緑内障も、眼圧は高くない緑内障もあります。

 日本人の緑内障の約75%は「正常眼圧緑内障」とよばれる、眼圧は正常範囲内の緑内障で、視神経に原因があると考えられています。

 したがって、眼圧だけで緑内障の判断はできません。

 緑内障の診断には、眼底検査で視神経の状態を直接確認し、確定のために視野検査(鮮明に見える範囲)を行います。

 緑内障の初期段階では、鮮明に見えない範囲は狭い(視野は広い)ので、日常生活での支障はほとんどありません。

 その初期段階から治療を開始し、継続すれば、病気の進行を抑えることができます。

 ですから早期発見・治療がとても大切なのです。

 40歳以降は定期的に眼の検査を受け、緑内障と診断されたら、毎日欠かさぬ点眼治療を続けてください。

 それがあなたを失明から守る唯一絶対の方法です」

 緑内障のシグナル

 緑内障には、いくつかの種類があるが、最も多いのが原発緑内障で、急性タイプ(閉塞型)と慢性タイプ(開放型)がある。

 急性タイプの発作は、激しい頭痛と吐き気で始まる。

 このとき目の異常に気づかず、眼科の治療を受けるのが遅れると失明することさえある。

 慢性タイプの緑内障は、じわじわ進行するので、なかなか気づきにくい。

 ■本などを読むとき目がぼやける。

 ■夜、ふと目覚めたときに目がぼやけているが、朝になると正常に戻っている。

 ■電灯のまわりに虹が見える。

 ■目が疲れやすく、頭が重い。

 こんな症状があったら眼科で精密検査を受けるべきだ。

 遠視の人、近親者に緑内障患者のいる人、ひどい近視の人、糖尿病の人などはとくに要注意だ。

 なお、クモ膜下出血の前ぶれとして、眼球の位置がずれて斜視になり、ものが二重に見えて、どちらか片方のまぶたが下がるといった症状がみられることがある。

 脳内の動脈瘤(りゅう)のため、眼筋まひが起こったのだ。

 ただちに脳神経外科へ!
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