がん患者が最も不安に感じるのは"転移" [ひとこと養生記]
前立腺がん患者、家族の意識調査
近年、前立腺がんは増加傾向にあり、昨年(2017年)の国内の推定罹患者数は約8万6,100人と男性のがんでは胃がん、肺がんに次ぐ第3位となっている。
バイエル薬品は1月31日、「前立腺がん患者と家族の情報共有に関する意識調査」の結果を発表した。
患者、同居家族とも転移について最も不安を感じており、新たな治療法については積極的に受けたいと思っていることなどが明らかになった。
家族、受診に同行すべし
今回の調査は、昨年12月に全国の前立腺がん患者103人と同居家族に前立腺がん患者がいる103人を対象にインターネットのアンケートにより行われた。
同居家族への質問、 「同居している患者が前立腺がんの治療のために医療機関を受診するときに同行するか」に対し、
54%が「同行することはない」と回答しており、半数以上の患者は1人で受診していることがわかった。
また、同じく同居家族への質問 「主治医からの説明についてどのくらい認知しているか」に対しては、
「受診の際に同行せず、主治医からの説明内容も共有されていない」との回答が25.2%と最も多く、
「受診の際に同行するが、主治医からの説明は聞かない」との回答も2.9%あった。
この結果を受けて、佐藤威文前立腺クリニック(東京都)・佐藤威文院長は、
「前立腺がん患者は1人で医療機関を受診するケースが多いと感じていたが、今回の調査でも家族の過半数が受診に同行しないと回答していた」と述べている。
「前立腺がんは骨転移の多いがんで、骨転移が起こるとQOLが大きく低下するため、早期に骨転移を発見し、治療することが重要となる。」
「家族が同行することで、医師は家族からも情報を得ることができる。
患者と家族がともに治療に臨むことで、お互いの不安や悩みが軽減され、適切な治療に取り組むことができる」と説明している。
治療選択肢がある限り積極的に治療にチャレンジ
「治療に対して不安がある」と答えた患者に対する、「不安に思うのはどのようなことか」との質問(複数回答可)では、
「がんが転移しないか」との回答が72.6%、
「治療に対して不安がある家族」でも、同じ回答が74.5%と多数を占めた。
患者、家族はがんの転移に対して大きな不安を抱えていることが浮き彫りになった。
「前立腺がんの治療に当たって何を重視するか」(複数回答可)に対しては、
患者では「日常生活を行う上での動作が保てること(支障なく日常生活が送れること)」との回答が80.6%と圧倒的に多かった。
佐藤医師は、
「『寿命(余命)が延びること』を重視する人が多いと思っていたが、意外な結果であった」と述べている。
同居家族でも、同じ回答が69.9%と最も多かった。
患者に対する「新たな前立腺がんの治療法が開発された場合、積極的に受けてみたいと思うか」との質問については、
「生存期間の延長が期待できるならやりたい」27.2%、
「QOLの維持、向上が期待できるならやりたい」27.2%、
「医師の勧めがあればやってみたい」36.9%と、患者の91.3%が新治療に対して前向きであった。
同医師は、「この結果から、前立腺がんと診断されても、治療選択肢がある限り治療にチャレンジしたいと考えている人が多いことが分かった」と述べている。
近年、前立腺がんは増加傾向にあり、昨年(2017年)の国内の推定罹患者数は約8万6,100人と男性のがんでは胃がん、肺がんに次ぐ第3位となっている。
バイエル薬品は1月31日、「前立腺がん患者と家族の情報共有に関する意識調査」の結果を発表した。
患者、同居家族とも転移について最も不安を感じており、新たな治療法については積極的に受けたいと思っていることなどが明らかになった。
家族、受診に同行すべし
今回の調査は、昨年12月に全国の前立腺がん患者103人と同居家族に前立腺がん患者がいる103人を対象にインターネットのアンケートにより行われた。
同居家族への質問、 「同居している患者が前立腺がんの治療のために医療機関を受診するときに同行するか」に対し、
54%が「同行することはない」と回答しており、半数以上の患者は1人で受診していることがわかった。
また、同じく同居家族への質問 「主治医からの説明についてどのくらい認知しているか」に対しては、
「受診の際に同行せず、主治医からの説明内容も共有されていない」との回答が25.2%と最も多く、
「受診の際に同行するが、主治医からの説明は聞かない」との回答も2.9%あった。
この結果を受けて、佐藤威文前立腺クリニック(東京都)・佐藤威文院長は、
「前立腺がん患者は1人で医療機関を受診するケースが多いと感じていたが、今回の調査でも家族の過半数が受診に同行しないと回答していた」と述べている。
「前立腺がんは骨転移の多いがんで、骨転移が起こるとQOLが大きく低下するため、早期に骨転移を発見し、治療することが重要となる。」
「家族が同行することで、医師は家族からも情報を得ることができる。
患者と家族がともに治療に臨むことで、お互いの不安や悩みが軽減され、適切な治療に取り組むことができる」と説明している。
治療選択肢がある限り積極的に治療にチャレンジ
「治療に対して不安がある」と答えた患者に対する、「不安に思うのはどのようなことか」との質問(複数回答可)では、
「がんが転移しないか」との回答が72.6%、
「治療に対して不安がある家族」でも、同じ回答が74.5%と多数を占めた。
患者、家族はがんの転移に対して大きな不安を抱えていることが浮き彫りになった。
「前立腺がんの治療に当たって何を重視するか」(複数回答可)に対しては、
患者では「日常生活を行う上での動作が保てること(支障なく日常生活が送れること)」との回答が80.6%と圧倒的に多かった。
佐藤医師は、
「『寿命(余命)が延びること』を重視する人が多いと思っていたが、意外な結果であった」と述べている。
同居家族でも、同じ回答が69.9%と最も多かった。
患者に対する「新たな前立腺がんの治療法が開発された場合、積極的に受けてみたいと思うか」との質問については、
「生存期間の延長が期待できるならやりたい」27.2%、
「QOLの維持、向上が期待できるならやりたい」27.2%、
「医師の勧めがあればやってみたい」36.9%と、患者の91.3%が新治療に対して前向きであった。
同医師は、「この結果から、前立腺がんと診断されても、治療選択肢がある限り治療にチャレンジしたいと考えている人が多いことが分かった」と述べている。
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