SSブログ

塩を減らそう [ひとこと養生記]

 2010年1月、「塩を減らそうプロジェクト」(代表顧問=荒川規矩男・日本高血圧協会理事長)が発足した。

 記者会見の通知を受けて、いまごろなぜ? と思った。

 減塩! 減塩!と、国を挙げての運動が展開されたのは、1970年代のことだった。

 食塩摂取量と高血圧発症率の相関関係は、あらゆる研究でハッキリわかっている。

 高血圧は、脳卒中の元凶。

 脳卒中が結核を追い抜いて日本人の死因1位になったのは、戦後6年目の51年で、以来30年、がんや心臓病の追走を背にずっとトップを走ってきた。

 が、81年、がんに1位の座をゆずった。

 脳卒中死亡が減ったのは、高血圧が減ったことと同義であり、その大きな一因は国民的レベルで行われた減塩運動であったと、理解していた。

 それは一知半解どころか、誤解だったようだ。

 日本人の食塩摂取量は依然、世界一で、高血圧も少しも減っていないのだという。

 2002年、塩業の完全自由化と共に始まった「自然塩ブーム」のせいで、日本人は再び好塩民族に戻ったらしいのだ。

  食塩の過剰摂取は高血圧を招き、高血圧は脳卒中につながりやすい。

 日本人の食塩摂取量は1日10・9㌘と世界一で、高血圧の人は約4000万人といわれる。

 これではいけないと、循環器の専門医と製薬企業などが参画、「塩を減らそうプロジェクト」が発足した。

 その記者会見で、代表顧問の荒川規矩男・日本高血圧協会理事長は、「高血圧症は加齢に伴う自然現象ではなく、食塩の過剰摂取が累積した結果だ」と強調し、

「プロジェクトを通じて、高血圧症の疾患啓発と、その原因となる食塩の摂取を減らす運動を広めていきたい」と話した。

 プロジェクトの発足に先立って、40~79歳の高血圧患者とそうでない人を対象に行った調査(有効回答数1248)では、9割以上の人が、

「食塩の過剰摂取が高血圧、ひいては脳卒中や心筋梗塞(こうそく)を引き起こし、寝たきりの原因になる」と認識している。

 にもかかわらず、「自分では塩分に気を使っているつもりであるが、適正な1日の塩分摂取量を知っている」人は、約1割だった。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。