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仲良きことは美しきかな [雑感小文]

夫婦の会話

お茶の水女子大学の研究グループが行った「夫婦の満足度調査」によると、定年後の生活では当然、夫婦が一緒に過ごす時間が増え、夫婦そろっての外出や会話の機会も増えるが、そうした生活の変化のなかで夫婦の会話が多いほど満足度が高いという、これまた当然の結果が出ている。

けだし会話の量こそ、夫婦仲を測定する最も正確なバロメーターといえるだろう。

老いては子よりも夫あるいは妻であり、充実した老後生活を送るためには、夫婦の会話が決め手となる。

楽しい会話のある夫婦は、心が満たされるばかりでなく、頭もぼけないし、体も元気になる。

いきいきとした言葉のやりとりが頭脳を刺激し、体の働きを活性化するからで、医学的にも確かな説明のつくことだろう。

「仲よきことは美しきかな」とは、よく知られた武者小路実篤の美しい名言だが、夫婦仲のよさは心身の健康にとっても不可欠の要因、「仲よきことは健やかなり」である。

こうみてくると、夫婦円満が心身の健康の重要なカギであることがよくわかる。

円満夫婦は健康夫婦だ。

 厳守三原則

ストレスの解消法の一つに「打ち明け」ということがある。

胸中の思いをだれかに打ち明けるだけでも、心が晴れる。

若いころは、親兄弟にも話せないような悩みを、親しい友人に聞いてもらって、苦悩から解放されることがある。

年をとると、その打ち明けの最も主な相手が配偶者になる。

独居の老人にはその相手がいない。吐き出されぬままのストレスが胸の中にたまり、それが心身の劣化につながっていく。

孤独な高齢者に老年性うつ病が多くみられるのはよく知られている。

この老年の孤独地獄を解消するために夫婦という一組の男女はあるのではないか、とさえ思われる。

とはいえ、家庭の天気図にも晴れの日もあれば雨の日もある。

一つ屋根の下に暮らしていれば、ときに感情的衝突が発生するのは自然の成り行きだ。

心得るべきは、夫婦げんかにもルールがあるということ。

故齋藤茂太先生が挙げた三原則は、

①過去のキズにふれてはならない

②他人と比較して批判してはならない

③親兄弟や親類のことを引き合いに出してはならない─だった。
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