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「夢は逆夢」、「朝夢は正夢」、どちら? [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(27)  

「夢は逆夢」、「朝夢は正夢」、どちら?


初夢や金も拾はず死にもせず   夏目漱石

初夢というのは、いつみた夢か?

諸説ある。

元旦の目覚める前にみた夢。

元日の夜みた夢。

二日の朝か夜にみた夢、など。

ま、どれでも縁起のいい夢を「初夢」とすればよいのではないか。

もっとも、普通、夜中にみた夢は思い出せない。

頭に残るのは、目覚める前の夢だ。

夢には吉夢もあれば悪夢もある。

認知症の人や知的障害の強い人は、あまり夢をみない。

不安神経症やうつ病の人はあまりよい夢をみないそうだ。

よい夢、おもしろい夢をみているうちは、心身ともに健康といえるようだ。

夢をみるのは、レム睡眠(脳は目覚めている状態)のとき。

夢の続きで目が覚めると、脳はそれ以前に覚醒していたわけだから、頭がスッキリして気分がいい。

夢の中に出てきた人の数が多いほど幸せな気分になる。

人間は群居性の強い動物だからだ。

男性は女性より少なくとも3倍、セックスの夢をみる。

相手は見ず知らずの女性であることが多い。

女性がみる性的な夢はたいてい知っている男性だ──と、アメリカの精神医学者が書いている。

本当だろうか?

いまはもうそんなことを言ったり、したりする人は少ないのかもしれないが、吉夢のベストスリーは「一富士、二鷹、三なすび」で、「吉夢をみるための作法として宝船の絵を枕の下に敷いて寝る」と俳句歳時記にはある。

反対に凶夢をみないためには、人の悪夢を食うという想像上の動物、貘(ばく)を描いた紙を枕の下に敷いたそうだ。

「しかし、悪夢は決して悪いものではありません」

と、水口清一・ホロンネット会長が話している(雑誌『壮快』2010年2月号)。

「寝ている間に、脳内では日常生活で見て、聞いて、考えて、得られた情報の整理が行われています。

多くの悪夢もまた、この情報を整理する過程で生じるものです。

悪夢を見ることが、一種のストレス解消にもなっています。

いわばそれは夢でデトックス(毒出し)を行っているようなものです。

ですから、悪夢を見たからといって、動揺する必要はありません。

頭が余計な情報を整理しているだけだと考えればよいのです」

――であるならば、

「夢は逆夢」についての「ことわざ辞典」の注釈、

「夢は事実の反対になってあらわれるものだから、不吉の夢も気にすることはない。悪い夢をみたとき、祝いなおすのにいうことば」―も、もっともな助言といえるようだ。

また、「朝夢は正夢」ともいう。これはどうか。

精神科医の平本憲孝先生は、ユング心理学による夢の分析、夢の解釈にもとづき、こういっている。

「精神状態と夢の内容は深く関連し合っていて、夢からさまざまなメッセージが読み取れます。

わかりやすくいうと、病状が悪化すると悪い夢が多くなり、よくなってくると、いい夢が多くなります。

だからといって、悪夢は必ず悪いメッセージを含んでいるとか、悪いことが起こる予兆だとか決めつけることはできません。

そういう単純化を許さないところが、夢の難しいところであり、面白いところでもあるのです」

ところで、

「夢」という語は、①はかないもの、②空想的な願望、に対して③将来実現したい願い─の比喩的表現としても用いられる。

英語のドリーム、ドイツ語のトラオム、フランス語のレーヴなども同じであるようだ。

③の意味の夢については、古今東西、じつに多くのさまざまな名言が残されている。

その一つ─。

どうすれば夢を実現することができますかとよく人から聞かれる。自分でやってみることだと私は答えている。=ウォルト・ディズニー
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