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患者学 [雑感小文]

患者学

日本の医学は一流だが、医療は三流だという人がいる。

それは違う。問題は医療側ではなく、患者のほうにあるのではないか。

全米一のがんセンターといわれる、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの上野直人・准教授の著書『最高の医療を受けるための患者学』(講談社+α新書)は、そんなふうに説き起こされている。

「日本のマスコミで医療が報じられるとき、問題点ばかりが指摘されます。

欧米に比べて20年遅れているなどといった意見もあるようです。はたして本当でしょうか」

「(日本で)講演をした後、医師やマスコミの人と話をしてみると、僕たちがやっている医療とほとんど差がないという印象でした。

ところが、知人の紹介などで日本の患者さんと話をしてみて、その印象が一変しました。

こちらが相談にのろうにも、相談ができない。

患者さんが自分の病気のことをきちんと説明できないのです。

日本とアメリカでいちばん大きな差を感じたのは、医療そのものや医療従事者ではなく、患者さんのほうでした」

「日本の医療はまちがいなく、世界でいちばん高いレベルの技術を持っています。

それなのに欧米より劣っていることばかりが取り沙汰されるのは、一体なぜでしょう。

それは、日本の患者さんの、医療に対する満足度が低いことの表れにほかなりません。

優秀で熱意もある日本の医師たちの努力と進んだ医療技術を、患者さんの満足につながるようにしなくてはいけません」

─その鍵をにぎっているのは、患者一人一人の行動だと上野准教授は言い、がんになった人が踏むべき九つのステップを挙げている。

1 自分の病気を知ろう。

2 必要な情報を集めるコツ。

3 自分のカルテを作る。

4 質問上手になる。

5 医師の話した内容を消化する。

6 その治療は標準療法ですか。

7 ベストの治療法を決断する。

8 自分の希望を伝える。

9 恐れずチャレンジしよう。
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