SSブログ

タバコと肥満の関係 [健康常識ウソ・ホント]

健康常識ウソ・ホント(13)  

タバコと肥満の関係

フランスのなんとかいう女優は、ウソつきで有名だった。
「どうしてそうウソばかり言うの?」と聞かれて、彼女は答えた。

「だって、ウソを言うと歯がキレイになるそうじゃありませんか」

日本のなんとかいう女性(ということにしておこう)は、どうしようもないタバコのみである。

タバコのさまざまな健康障害は世界の常識であり、むろん彼女もそのことは知っている。

知っていながら、やめないのはなぜかと聞いてみたら、

「だって、タバコをやめると太るんだもの」。

昔から女という生きものは、痩せるためと色が白くなるためだったら、草でも食う。

おれじゃないよ。斎藤緑雨(さいとうりょくう)だったか、薄田泣菫(すすきだきゅうきん)だったかの、そんな意味の警句を読んだことがある。

いや、草にはヨモギ、ドクダミ、セリ、ナズナ、ゲンノショウコ……、体にいいものがいくらでもある。

タバコ(煙草)もれっきとした草の一種、これくらい世界中に愛好者の多い、加工技術の粋をきわめた草は、ほかにはない。

タバコは文化、現代文明が創造した最も普遍的な嗜好品の一つである。

だからまあ、体にはよくないと知りながら吸う愛煙家に文句をいう筋合いはない。
受動喫煙のはた迷惑さえかけなければ、自由存分に吸うがよろしい。

だが、しかし、「タバコをやめると太る」は大間違い、ウソである。

実際はタバコを吸うとかえって太ることが、これまでに行われた2回の調査によって証明されている。

最初の調査は1986年の秋、厚生省(現厚生労働省)が行った。

その20歳以上の約1万2000人対象の面接調査で、喫煙者の多くが喫煙を続ける理由として「タバコをやめると太る」を挙げている。

だが、喫煙者と非喫煙者とでは、相対的に肥満の差はなく、むしろタバコの本数がふえるにつれて肥満者の割合が増加した。

とくに1日40本以上吸う男性、30本以上吸う女性では目立ってその割合が増加、なかでも女性は、非喫煙者と比べ、肥満者の数が2倍以上も多いことがわかった。

ついで1989年の夏、浜松医大と静岡健康管理センターが報告した共同調査のデータでも、同じような結果が出ている。

34歳から49までの健康な男性2146人を対象にしたこの調査によれば、タバコを全く吸ったことのない非喫煙者(634人)の平均体重は60.9㌔、吸ったことはあるがいまは吸ってない禁煙者(480人)は61.5㌔だった。

これに対し、1日の本数が10本以下の喫煙者(131人)は60.8㌔、11~20本(232人)は60.7㌔で、いずれも非喫煙者よりも少ない。

しかし、21~30本(232人)は61.6㌔、31~40本(130人)は62.2㌔、

41本以上(46人)は63.4㌔と、いずれも非喫煙者・禁煙者を上回り、本数がふえるにつれて体重も増加していた。

これを要するに、本数が少ないと体重をやや抑えるが、1日に20本(1箱)以上吸うと逆に体重がふえる。

つまり頭からタバコは肥満防止の効果があると信じ込むのは、ハッキリいってなんとかの一つ覚え、ウソが歯みがき剤の代わりになると強弁するようなものである。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。