汗のストレス

　夏に気になる汗のにおい。

　制汗デオドラントメーカーのシービックと、日常生活のさまざまなＱＯＬ（生活の質）を研究している古賀良彦・杏林大学医学部教授（精神神経科）は、汗のにおいの共同実験を行った。

　①無臭。②自分の汗のにおい。③他人の汗のにおい─のそれぞれが、集中力に与える影響、作業効率の変化を、脳血流量測定という電気生理学的方法で検証した。

①と②では脳の血流量が高くなり、脳が活発に働いているが、③では脳の血流量は低くなり、脳があまり働いていないことが分かった。

「自分の汗のにおいは平気でも、他人の汗のにおいは自覚の有無にかかわらずストレスになる。自分は平気でも、自分の汗のにおいは他人にストレスを与えるのです」と、古賀教授。

　シービックが３０～４０代の独身サラリーマン１００人に行ったアンケートでも、自分のにおいが気になって仕事に集中できないと思ったことがある人は約２０％、他人のにおいではそれが約５０％と跳ね上がった。

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