健康雑談 脳に効く！？

「若葉の候に三厄あり。目疲れ、脳疲れ、腰疲れ」と昔の人は言い、これにタケノコが効くと勧めているそうだ。

　目や腰に効くのはなぜか、わたしにはわからないが、脳に効く理由は説明できる。

　脳細胞の働きを活発にするさまざまな神経伝達物質の中でとりわけ重要なドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン（まとめてカテコールアミン）は、チロシンというアミノ酸を材料にして作られる。

　このチロシンが、タケノコにはきわめて多く含まれている（タケノコ独特のえぐみのもとは、チロシンからできるホモゲンチン酸という物質だ）。

　タケノコを食べて、脳内のチロシンの量が増えると、カテコールアミンが合成され、それによって作動する神経細胞が活発に働き、脳疲れを解消するというわけ。

　動物実験では、ストレスを加えたラットの脳内ではカテコールアミンの濃度が著しく低下したが、チロシンを添加したエサを与えた動物は、強いストレスに抵抗できたという。─で、タケノコを食べるときは、いつも「脳に効くゾ」と思っているのだが…。

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